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新しいものから順に並んでいます。
- 小規模多機能型居宅介護——「通い・泊まり・訪問」をひとつの事業所で、月額の定額制。看護がつく「看護小規模多機能」も。向いている人、費用の目安、ケアマネジャーが変わる点 小規模多機能型居宅介護は、「通い」を中心に、短期間の「泊まり」と自宅への「訪問」を、ひとつの事業所が組み合わせて提供する介護保険のサービスです。登録は29人以下の少人数で、顔なじみの職員が対応します。費用は月額の定額で、1割負担なら要介護1で月10,458円、要介護5で月27,209円が目安(食費・宿泊費・おむつ代などは別)。看護師の訪問もある「看護小規模多機能」は要介護1から。利用すると、ケアマネジャーが事業所の人に変わり、デイサービスなど多くのサービスは併用できなくなります。全国に5,478か所(2024年)。
- 相続放棄の手続き——借金が多いときは、相続を知った時から3か月以内に家庭裁判所へ。費用は収入印紙800円と郵便切手。財産に手をつけると放棄できなくなることも。次の順位の親族にも知らせる 亡くなった人に借金が多いときは、相続放棄で財産も借金も受け継がないことができます。自分が相続人になったことを知った時から3か月以内に、亡くなった人の最後の住所地の家庭裁判所に申述し、費用は1人につき収入印紙800円と郵便切手。3か月で調べきれないときは、期間を延ばす申立てもできます。相続財産を処分すると、相続を承認したとみなされて放棄できなくなることがあります。子が全員放棄すると、父母などの直系尊属、次にきょうだいが相続人になります。相続放棄の申述は2025年に約32万件。限定承認との違いもまとめました(裁判所・民法・国税庁)。
- 冬の暖房器具の事故——ストーブの火災、湯たんぽ・カイロの低温やけど、閉め切った部屋の一酸化炭素中毒。事故は11月ごろから増えて12月がピーク。使う前の点検と、寝る前の一手間 NITEが2024年までの5年間に集めた主な暖房器具の製品事故は596件で、毎年8割以上が火災です。電気ストーブでは内部配線や電源コードの異常、洗濯物などの接触、石油ストーブでは給油口のふたの閉め忘れや締め付け不良、ガソリンの誤給油が目立ちます。住宅火災で亡くなる人の75.6%は65歳以上。湯たんぽやカイロは44℃でも3〜4時間で低温やけどになることがあり、高齢者は重症化しやすいとされます。石油ストーブを使うときの換気、一酸化炭素中毒、リコールの調べ方もまとめました(NITE・消防庁・東京消防庁・消費者庁)。
- マイナンバーカードの更新——カードは10年、中の電子証明書は5年。通知が届いたら何をするか、期限が切れたらどうなるか。「代わりに更新します」の電話に注意 マイナンバーカードには2つの期限があります。カード本体は、作ったときに18歳以上なら発行から10回目の誕生日まで。中に入っている電子証明書は、年齢に関係なく原則5回目の誕生日まで(カード本体の期限のほうが先なら、その日まで)です。期限の2〜3か月前ごろに通知が届き、3か月前から更新でき、手数料は無料。電子証明書は窓口で、カード本体は申請してから約1か月後に窓口で受け取ります。電子証明書が切れても、期限の月の末日から3か月間はマイナ保険証で受診できます。代わりに更新すると言ってカードと暗証番号をだまし取ろうとする電話への注意もまとめました(デジタル庁・J-LIS・厚生労働省・総務省)。
- 葬儀のお金と、あとから受け取れるお金——国保・後期高齢者医療の「葬祭費」(5万〜7万円の例)、会社の健康保険の「埋葬料」(5万円)。申請は2年以内。葬儀費用は相続税の計算で差し引ける 亡くなった人が入っていた健康保険から、葬儀のあとにお金を受け取れます。国民健康保険や後期高齢者医療なら「葬祭費」で、金額は自治体などが決めます(東京23区の国保は7万円、横浜市・大阪市は5万円など)。会社の健康保険なら「埋葬料」5万円。どちらも申請しないと受け取れず、2年で時効です。葬儀費用は、相続税の計算で遺産から差し引けます(香典返し・墓石・法事の費用は不可)。葬儀の料金トラブルの相談は2025年度に917件。見積書の明細を確かめる、複数で打ち合わせる、といった国民生活センターの助言もまとめました。
- 身元保証人がいないとき——入院・施設入所で「保証人を」と言われたら。いないことだけを理由に断るのは不適切とする国の通知、頼れる先、民間の「終身サポート」を契約する前の確認点 入院や介護施設への入所のとき、本人以外の署名を求める施設は95.9%(国の2017年度の調査)。それでも厚生労働省は、身元保証人がいないことは介護施設がサービスの提供を拒む「正当な理由には該当しない」と通知し、2025年7月にも改めて周知しています。病院や施設が保証人に期待するのは、緊急の連絡先・入院費・退院の支援・亡くなったあとの引き取りなどで、地域包括支援センターや社会福祉協議会、成年後見制度で代わりを考えられます。民間の「高齢者等終身サポート事業」は、国の調査で重要事項説明書を作っていたのが2割程度。2024年6月の国のガイドラインとチェックリストで、契約前に確かめる点をまとめました。
- 60代からの健康診断とがん検診——40〜74歳は「特定健診」、75歳からは後期高齢者の健診。がん検診は市区町村で5種類。「要精密検査」と言われたら、必ず受診を 年1回の健康診断は、40〜74歳なら加入している医療保険の「特定健診」、75歳からは後期高齢者医療広域連合の健診です。がん検診は市区町村が行い、国の指針で勧められているのは胃・肺・大腸・子宮頸・乳の5種類。受診を特に勧める年齢は多くが69歳までですが、それを超えても受診の機会を設けるよう求められています。2023年度の特定健診の実施率は59.9%で、市町村国保は38.2%。市区町村のがん検診で「要精密検査」となった人のうち、精密検査を受けた人は大腸がんで71.1%でした。費用の例と、症状があるときは検診を待たずに受診すること、もまとめました(厚生労働省・国立がん研究センター)。
- 60歳からの雇用保険——再雇用で給料が下がったら「高年齢雇用継続給付」(2025年4月から最大10%)、65歳以降に辞めたら「高年齢求職者給付金」(一時金)。年金との関係と申請 60歳以降も働く人が使える雇用保険の給付は、年齢と働き方で分かれます。60〜64歳で、給料が60歳時点の75%未満に下がったまま働き続けるなら「高年齢雇用継続基本給付金」。2025年4月1日以降に60歳になった人は、最大で給料の10%です(それより前に60歳になった人は最大15%)。ただし65歳前の老齢厚生年金を受けている人は、標準報酬月額の最大4%に相当する額が止まります(老齢基礎年金は止まりません)。65歳以上で辞めたときは「高年齢求職者給付金」で、基本手当の30日分か50日分を一時金で受け取れます。受け取れる期限は離職の翌日から1年。65歳前に失業給付の手続きをすると老齢厚生年金が止まる点もまとめました(ハローワーク・厚生労働省・日本年金機構)。
- 点検商法とクーリング・オフ——「瓦がずれていますよ」「無料で点検します」から始まる契約。訪問販売なら書面を受け取って8日以内、はがきかメールで解約できます 突然訪ねてきた業者に「無料で点検します」と言われ、そのまま高額な工事を契約してしまう「点検商法」。相談は2025年に2万58件で、2021年の2.7倍に増えました(消費者白書)。65歳以上の相談では、手口の6位です。屋根・分電盤・給湯器・太陽光など、点検の対象は広がっています。訪問販売なら、契約の書面を受け取った日から8日以内はクーリング・オフ(無条件の解約)ができ、工事が終わっていても代金を払う必要はなく、元に戻してもらえます。はがきかメールでの通知のしかた、8日を過ぎても解約できる場合、相談先の188までまとめました(国民生活センター・消費者庁)。
- デジタル遺品——スマホが開かない、ネット銀行が分からない、サブスクの請求が止まらない。家族の探し方と、元気なうちにできる5つの備え 亡くなった家族のスマホのパスワードが分からないと、ロックの解除はとても難しく、Appleも端末を消去しない限り解除は手伝えないとしています。サブスクは解約しない限り請求が続き、事業者は契約者が亡くなったことを知る手段がありません。家族ができるのは、明細から契約先を探すこと、マイナンバーを使った「相続時預貯金口座照会」(1件5,060円・死後10年まで)や、ほふりの開示請求(相続人は1件7,700円)で口座を探すこと。元気なうちには「スマホのスペアキー」、契約の一覧、Apple・Googleの指名の機能が使えます(国民生活センター・預金保険機構・デジタル庁ほか)。
- もの忘れが気になったら——認知症の相談先と受診までの流れ。最初の窓口は地域包括支援センターかかかりつけ医。チェックリストは目安で、診断は医療機関で もの忘れがあっても、必ずしも認知症とは限りません。加齢によるもの忘れは体験の一部を忘れ、認知症によるもの忘れは体験そのものを忘れる、という違いが一例として示されています。治療で改善する病気が原因のこともあるため、気になったら早めの相談が勧められています。最初の窓口は、すべての市町村にある地域包括支援センターか、かかりつけ医。そこから、もの忘れ外来や認知症疾患医療センター(全国514か所)につながります。受診を嫌がる人の家には、認知症初期集中支援チームが訪問する仕組みもあります。東京都のチェックリストの案内、電話相談の窓口、受診の準備、新しい薬の対象もまとめました。
- 家の中の転倒を防ぐ——東京消防庁管内の65歳以上の日常生活事故では「ころぶ」が最多。家の中でいちばん多い場所は居室・寝室。転倒・転落による65歳以上の死亡は交通事故の5倍以上 東京消防庁によると、令和6年に日常生活の事故で救急搬送された65歳以上は98,056人で、そのうち「ころぶ」が73,500人。住宅などで起きた「ころぶ」の9割以上は屋内で、場所は居室・寝室が29,783人と飛び抜けて多く、約4割は入院が必要な中等症以上でした。人口動態統計では、令和6年の65歳以上の転倒・転落・墜落による死亡は11,175人で、交通事故(2,103人)の5倍以上です。原因は体の衰え、病気や薬の影響、運動不足。部屋ごとの対策、薬の相談、介護保険の住宅改修や福祉用具、自治体の介護予防の場をまとめました。
- 退職後の健康保険は3択——任意継続・国民健康保険・家族の扶養。任意継続は退職から20日以内、国保は前年の所得で決まるので1年目は高くなりがち。令和8年度の東京で比べると 会社を辞めたあとの健康保険は、①退職前の健康保険を続ける任意継続(最長2年・保険料は全額自己負担)、②国民健康保険、③家族の健康保険の被扶養者、の3つから選びます。任意継続の申し出は退職日の翌日から20日以内。協会けんぽの任意継続は、保険料の元になる標準報酬月額の上限が令和8年度は32万円で、東京の40〜64歳なら月37,440円が上限です。国保は前年の所得で決まるため、退職した翌年度までは高くなりやすい一方、解雇や雇い止めなどで離職した65歳未満の人は軽減があります(定年退職は対象外)。扶養に入れるのは年収130万円未満(60歳以上は180万円未満)などの条件を満たす人です。
- マイナ保険証と資格確認書——期限切れの紙の保険証は2026年7月末で使えなくなりました。受診に使えるのは2つ。75歳以上の資格確認書は、2026年8月から住む都道府県で扱いが違います 紙の健康保険証は2024年12月2日に新しい発行が終わり、2025年12月1日で有効期限が切れました。期限切れの保険証でも受診できた暫定の対応も2026年7月31日で終わり、いま病院で使えるのは「マイナ保険証」か「資格確認書」の2つです。資格確認書は、マイナ保険証を持っていない人に申請なしで無料で届きます。75歳以上の人への一律の交付は2026年7月末までの暫定措置で、8月からは都道府県(後期高齢者医療広域連合)ごとに扱いが違い、東京都は85歳以上の全員と、マイナ保険証を普段使っていない84歳以下の人に交付しています。マイナ保険証の使い方、困ったときの助け、電子証明書の期限もまとめました。
- ショートステイ(短期入所)の使い方と費用——連続30日まで、介護する家族の休息にも使える。介護費は1割なら1日600〜900円ほど、食費・滞在費は別。2026年8月から食費の負担限度額が変わりました ショートステイは、特養などに短期間泊まって介護を受ける介護保険のサービスです(短期入所生活介護)。老健などで医療や機能訓練を受ける短期入所療養介護もあります。要支援1から使え、家族の病気や冠婚葬祭のほか、介護する家族の負担を軽くする目的でも使えます。連続して使えるのは30日まで、31日目は全額自己負担。介護費の1割は、全国の基準で要介護1〜5が1日603〜884円(併設型・多床室)で、地域によって少し高くなります。食費・滞在費・日常生活費は別払いで、住民税非課税で預貯金が基準以下なら負担限度額認定で下がります。2026年8月からショートステイの食費の負担限度額は第3段階①1,030円・②1,360円に変わりました。
- 墓じまい(改葬)の手続き——遺骨を移すには、いまお墓がある市区町村の「改葬許可」が要る。書類と申請の単位は市区町村で違う。改葬は令和6年度に全国で17万6千件 墓じまいで遺骨を別のお墓や納骨堂に移すことを、法律では「改葬」といい、いま遺骨がある市区町村の許可が必要です。主な書類は、改葬許可申請書・いまの墓地の管理者による埋蔵の証明・移す先の受入証明(墓地の使用者以外が申請するなら承諾書も)。遺骨1体ごとに申請書を出す市区町村もあれば、内訳書でまとめる市区町村もあり、書類と申請の単位は市区町村で違います。手数料は無料の市もあれば1通300円の市もあります。散骨や自宅での保管は改葬にあたらないと案内する市もあります。改葬は令和6年度に全国で17万6,140件と、平成30年度の約1.5倍。寺院墓地では「離檀料」をめぐる相談も寄せられています。
- 医療と介護の自己負担を1年分足して、上限を超えたら戻る——高額医療・高額介護合算制度。75歳以上の一般の世帯は年56万円、住民税非課税なら31万円か19万円。期間は8月から翌年7月 医療費と介護費の両方がかかった世帯は、8月1日から翌年7月31日までの1年分の自己負担を足して、上限額を超えた分が戻る「高額医療・高額介護合算制度」があります。上限は年齢と所得で決まり、75歳以上(後期高齢者医療+介護)と70〜74歳は、一般の世帯で年56万円、住民税非課税の世帯で31万円、所得が一定以下なら19万円(介護を使う人が複数いると、介護分の計算に31万円の特例あり)。会社の健康保険は、上限額は同じでも区分の判定のしかたが違います。月ごとの高額療養費・高額介護サービス費を差し引いたあとの額で計算し、食費・居住費・差額ベッド代は入りません。足せるのは同じ医療保険に入っている世帯の分だけ。対象の世帯にはお知らせが届くことが多いものの、届かない場合もあります。申請の時効は原則2年です。
- 10月の年金の振込額が8月と違う理由——住民税・介護保険料・健康保険料の天引きは、4・6・8月が「仮」の額、10・12・2月で1年分に合わせる 年金から天引きされる介護保険料・国民健康保険料(75歳からは後期高齢者医療保険料)・住民税は、4・6・8月は前年度をもとにした「仮徴収」、10・12・2月はその年度の額が決まってから残りを3回に分ける「本徴収」です。今年度の保険料や税額は6〜7月に決まるため、10月の振込で天引き額が変わり、振込額が8月と違うことがあります。年度ごとの年金額の改定は4月分からで、6月の振込で反映済みです(年度の途中で年金額が変わる場合もあります)。天引き額を決めているのは市区町村なので、中身の確認は7月ごろ届く決定通知と市区町村の窓口で。令和8年は所得税の見直しで、12月の振込で源泉徴収の精算もあります。
- 介護保険の自己負担は1割・2割・3割のどれか——本人の所得と、世帯の「年金収入+その他の所得」の2段階で決まる。負担割合証は毎年7月ごろ届いて8月から1年。2割の対象を広げるかは2026年度中に結論 65歳以上の人の介護保険の自己負担の割合は、本人の合計所得金額と、同じ世帯の65歳以上の人の「年金収入+その他の合計所得金額」の2段階で決まります。本人の合計所得金額が160万円以上で、世帯の年金収入+その他の合計所得金額が単身280万円以上(65歳以上が2人以上の世帯は346万円以上)なら2割。本人の合計所得金額が220万円以上で、単身340万円以上(2人以上463万円以上)なら3割。それ以外と、住民税非課税の人、生活保護の人、40〜64歳の人は1割です。年金だけでひとり暮らしなら、年金収入が280万円未満なら1割。判定は前年の所得で、負担割合証は毎年7月ごろに届き、8月1日から翌年7月31日まで使います。同じ世帯でも割合が違うことがあり、居住費・食費は割合の対象外。月の上限(高額介護サービス費)は割合ではなく世帯の所得で決まります。2割の対象を広げる見直しは、国が2026年度中に結論を出すとしていて、まだ決まっていません。
- 加給年金と振替加算——年下の配偶者がいると、65歳から年423,700円の上乗せ(令和8年度)。届け出が必要、配偶者が65歳で終わり、繰下げ中は受け取れない。2028年4月からの見直しも 加給年金は、厚生年金に20年以上入っていた人が65歳になったとき、生計を維持している65歳未満の配偶者や子がいると、老齢厚生年金に上乗せされるお金です。令和8年度の額は配偶者が243,800円で、受け取る人が昭和18年4月2日以後生まれなら特別加算179,900円を合わせて年423,700円。子は1人目・2人目が各243,800円、3人目以降が各81,300円です。加算には届け出が必要で、配偶者が65歳になると終わり、その後は条件を満たせば配偶者の老齢基礎年金に振替加算(昭和36年4月2日〜昭和41年4月1日生まれは年16,335円)がつきます。昭和41年4月2日以後生まれにはつきません。配偶者に20年以上の老齢厚生年金の受給権があると、実際に受け取っていなくても止まります。老齢厚生年金の繰下げ待機中は受け取れず、繰り下げても増えません。2028年4月からは、新たに受け取る人の配偶者の加給年金が見直され、子の加算は引き上げられます。
- 65歳からのインフルエンザと新型コロナの定期接種——2026年度の秋冬。どちらも年度に1回、受けるかどうかは本人の希望。自己負担は自治体ごとで、コロナは国の助成がなくなってから差が大きく インフルエンザと新型コロナのワクチンは、65歳以上の人と、60〜64歳で心臓・腎臓・呼吸器などに重い障害がある人の定期接種(B類)です。B類には接種を受ける法律上の義務はなく、本人が希望する場合に受けます。どちらも年度に1回で、インフルエンザは流行前の12月中旬ごろまでに終えるのが望ましいとされ、新型コロナは毎年度10月1日から翌年3月31日までの間で市区町村が決める期間です。自己負担は自治体ごとで、新型コロナは2024年度に国の助成(1回8,300円)で7,000円が目安でしたが、2025年度から国の助成がなくなりました。2026年度の例では、東京都中野区の新型コロナは3,500円、多摩市はインフルエンザ2,500円・新型コロナ7,500円です。期間外や対象外の接種は全額自己負担。同時接種は医師が特に必要と認めた場合にできます。
- 売れない実家の出口——仲介・空き家バンク・訳あり物件の買取・国庫帰属・寄附を比べる。800万円以下の空き家は仲介手数料の特例あり、買取業者への売却はクーリング・オフできない 買い手がつかない、共有者が多い、建て直しができない——「売れない実家」の出口を並べました。まずは不動産会社の仲介。800万円以下の宅地・建物は、2024年7月から仲介手数料を依頼者の一方から税込33万円まで受け取れる特例があり、安い空き家も扱ってもらいやすくなりました(事前の説明と合意が必要)。地方の家は空き家バンク(全国版には1,151自治体が参加、744自治体が掲載中)。権利関係が複雑な家は訳あり物件の買取業者という出口もありますが、価格は相場より低くなりやすく、自宅を不動産業者に売った場合はクーリング・オフできません。更地で境界がはっきりした土地なら相続土地国庫帰属制度。自治体への寄附は、活用や売却の見込みなど自治体の受入条件しだいです。共有の不動産は、2023年4月の民法改正で、必要な調査をしても氏名や所在が分からない共有者の持分を、裁判所の手続きで取得・譲渡できるようになりました。
- ねんきん定期便の見方——50歳未満の見込額は「これまでの実績」だけ、50〜59歳は「60歳まで同じ条件で加入し続けたら」。確かめる4か所と、記録の「もれ」を見つけたとき ねんきん定期便は、年金に加入している人に誕生月に日本年金機構から届く年金の記録のお知らせです(1日生まれは誕生月の前月。年金を受け取っている人は、直近1年間に加入期間がある場合)。ふだんははがきで、35歳・45歳・59歳の年は全期間の記録が入った封書です。見込額の意味は年齢で違い、50歳未満は作成時点までの加入実績で計算した額で、今後の加入によって増えます。50〜59歳は、いま加入している年金制度に60歳まで同じ条件で加入し続けたと仮定した見込額です。確かめるのは、年金加入期間(原則120月以上で受け取れる)、保険料納付額(本人負担分だけで、会社負担分は含まない)、最近の月別状況、見込額の4か所。記録に「もれ」「誤り」があると思ったら年金事務所へ。ねんきんネットでは、働き方や受け取る年齢を変えた試算ができ、厚生労働省の公的年金シミュレーターは登録なしで使えます。
- 年金の「扶養親族等申告書」令和9年分——届く人が増えました。所得税がかからない人も、住民税がかかるなら提出が必要に。出さなくていい人・書き方・出し忘れたとき 扶養親族等申告書は、年金から差し引く税金の計算で、配偶者控除・扶養控除・障害者控除などを受けるための書類です。令和9年分から、所得税が源泉徴収されない人でも、住民税の「単身者の非課税限度額」以上の年金がある人は提出が必要になり、内容は市区町村の住民税の計算にも使われます。源泉徴収の対象は、65歳以上で年金が年214万円以上、65歳未満で164万円以上。日本年金機構は65歳以上で148万円以上、65歳未満で98万円以上の人に申告書を送り、提出期限は214万円以上(65歳未満164万円以上)の人が令和8年10月20日、それ未満の人が11月30日です。本人が障害者・寡婦などに当たらず、控除の対象になる配偶者や扶養親族がいない人は出す必要がなく、出さなくても基礎控除は受けられ、税率も5.105%で変わりません。前年と同じなら「変更なし」に丸をして氏名を書くだけ。期限を過ぎても提出すれば、さかのぼって再計算されます。
- 相続した土地を国に引き取ってもらう——相続土地国庫帰属制度。手数料は1筆14,000円、負担金は原則20万円。建物がある土地は申請できず、審査は標準8か月。申請5,997件のうち国のものになったのは3,119件 相続土地国庫帰属制度は、相続や遺贈で取得した土地を、審査を経て国に引き取ってもらう制度です(2023年4月27日開始)。数十年前に相続した土地や、相続登記をしていない土地でも申請できます。費用は審査手数料が土地1筆あたり14,000円(却下・不承認・取下げでも戻らない)と、承認後の負担金(原則20万円。市街地の宅地や一部の田畑・森林は面積に応じて計算)。建物がある土地、担保が付いた土地、境界が明らかでない土地、通路として使われている土地などは申請できず、崖や地上の工作物・樹木、地下の埋設物がある土地は審査で不承認になることがあります。申請先は土地のある都道府県の法務局の本局で、事前相談は予約制。標準処理期間は8か月です。2026年8月31日現在、申請5,997件のうち帰属3,119件、却下85件、不承認100件、取下げ1,139件。取下げのうち586件は、自治体や隣の土地の所有者が引き受けるなど、有効活用の見込みが生じたためでした。
- 定年前後の保険の見直し——世帯の保険料は年35.3万円、世帯主55〜59歳で40.7万円が最多。先に高額療養費・遺族年金・介護保険を数え、減らすなら解約の前に「払済」「延長」も。乗り換えは新しい保障が始まってから 生命保険文化センターの2024年度の調査では、生命保険(個人年金保険を含む)に加入している2人以上世帯の年間払込保険料は平均35.3万円で、世帯主が55〜59歳の世帯が40.7万円と最も高くなっています。定年前後は、子の独立や住宅ローンの完済などで必要な保障が変わりやすい時期です。見直しの前に、公的な保障——医療費の高額療養費、遺族年金、介護保険——を先に数えます。2025年度の調査では、直近の入院の自己負担は平均18.7万円(高額療養費を使った人は使った後の額。食事代・差額ベッド代・交通費・日用品なども含む)、入院日数は平均16.0日でした。保険を減らす方法は解約だけでなく、保険料の払込みをやめて保障を続ける払済保険・延長(定期)保険もあります。解約返戻金は通常、払い込んだ保険料の総額より少なく、解約した保険は元に戻りません。乗り換えは、年齢が上がって保険料が割高になったり、健康状態によって新たに入れなかったりすることがあるので、新しい契約の保障が始まる日や待ち期間(がん保険は一般的に90日)、保障の条件を確かめてから、古い契約の解約を判断します。
- 亡くなった親の確定申告(準確定申告)——相続を知った翌日から4か月以内。年金だけの親なら要らないことが多いが、医療費が多かった年は申告すると戻ることも。住民税・未支給年金の税金まで 年の途中で亡くなった人の所得税は、相続人が1月1日から亡くなった日までの分を計算して申告します(準確定申告)。期限は相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内。相続人が2人以上なら連署で1通、または他の相続人の氏名を付記して別々に提出できます。医療費控除や社会保険料控除の対象は、亡くなった日までに本人が支払った分だけ。亡くなった後に家族が払った入院費は、生計を一にしていた家族の医療費控除に入れられる場合があります。年金だけで暮らしていた親は申告が要らないことも多い一方、源泉徴収された所得税が戻ることもあります。戻った税金は相続財産、納めた税金は相続税の計算で差し引ける債務です。住民税は1月1日に住んでいた人にかかるので、亡くなった年の1月1日に生きていれば、その年度の分がかかり相続人が引き継ぎます(たとえば2026年2月に亡くなれば2026年度分はかかり、2027年度分からかかりません)。未支給年金は、受け取った家族の一時所得になります。
- 介護保険の福祉用具は「借りる」が原則——車いす・介護ベッド・手すりなど13種類は月々のレンタル、腰掛便座や入浴用いすは年10万円まで購入。一部の杖・歩行器・スロープは2024年から「借りるか買うか」を選べます 介護保険の福祉用具は、体の状態の変化に合わせて取り替えられるよう「貸与(レンタル)」が原則です。車いす、特殊寝台(介護ベッド)、床ずれ防止用具、体位変換器、手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえ、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフト、自動排泄処理装置が対象で、費用の1〜3割で借りられます。ただし要支援・要介護1の人は、車いすや介護ベッドなどは原則として対象外で、医師の所見などで必要と判断された場合に例外的に使えます。人が使ったものを再利用しにくい腰掛便座・入浴補助用具・簡易浴槽・排泄予測支援機器などは「購入」で、同じ年度(4月〜翌3月)に10万円まで、都道府県などの指定を受けた事業者から買ったものに限って7〜9割が支給されます。2024年4月からは固定用スロープ・歩行器(歩行車を除く)・単点杖・多点杖について、借りるか買うかを選べるようになりました。レンタル価格には商品ごとの上限があり、全国平均価格も公表されています。
- 老後のお金は誰に相談するか——年金は年金事務所、税金は税務署、家計全体はFP。無料のFP相談は「保険の契約で手数料が入る仕組み」を知ってから使う 老後のお金の相談先は、大きく「売る立場ではない窓口」と「保険などを扱う立場の無料相談」に分かれます。自分の年金額や手続きは年金事務所、税金は国税庁のチャットボットや電話相談センター、介護は地域包括支援センター。家計全体や資産形成の一般的な相談は、J-FLEC(金融経済教育推進機構)が無料の電話相談(最大30分・予約不要)と対面・オンラインの無料体験(最大1時間・1人1回)を用意しています。J-FLEC認定アドバイザーは金融機関に所属せず商品を売らない人で、有料相談には初回の割引クーポン(相談料の8割、1時間8,000円まで)もあります。一方、保険代理店が運営する無料のFP相談は、保険会社からの契約手数料で運営されています。複数の保険会社の商品を扱う代理店には、勧める理由をわかりやすく説明することが求められています。使い分けと、相談の前に用意するものをまとめました。
- 冬の入浴事故を防ぐ——浴槽で亡くなる65歳以上は年7,363人(令和6年)、交通事故の3倍以上。脱衣所を暖める、湯は41度以下で10分まで、急に立ち上がらない。冬が来る前に家で整えておくこと 厚生労働省の人口動態統計(令和6年)では、浴槽内での溺死・溺水で亡くなった人は7,776人、そのうち65歳以上が7,363人と約95%を占め、65歳以上の交通事故の死亡者数2,103人の3倍以上です。家の浴槽の事故は11月から4月の冬季を中心に多く起きています。消費者庁は、暖かい部屋と寒い脱衣所・浴室の温度差による急な血圧の変動や、熱い湯に長くつかることによる体温上昇での意識障害を原因として挙げ、入浴前に脱衣所と浴室を暖める、湯温は41度以下・つかるのは10分までを目安に、浴槽から急に立ち上がらない、食後すぐ・飲酒後・薬を飲んだ後の入浴を避ける、同居者に一声かける、といった点を勧めています。ひとり暮らしの見守り、浴室の手すりや段差の住宅改修(介護保険で20万円まで)など、冬が来る前に整えておけることをまとめました。
- 介護保険の住宅改修は20万円まで——手すり・段差・床・扉・便器の5種類に、費用の7〜9割が出ます。ただし「工事の前に申請」が原則で、先に工事をすると出ないことがあります 要支援・要介護の認定を受けた人が自宅に手すりを付けたり段差をなくしたりすると、介護保険から工事費の9割(2割・3割負担の人は8割・7割)が支給されます。上限は20万円の工事までで、1割負担なら最大18万円。対象は①手すりの取付け②段差の解消③滑り防止・移動の円滑化のための床材の変更④引き戸等への扉の取替え⑤洋式便器等への取替え、とそれに付帯する工事の6つ。20万円はひとり生涯までが原則ですが、介護の必要の程度が3段階以上重くなったとき(1人1回)と転居したときは、もう一度20万円まで使えます。手続きは、ケアマネジャーに「住宅改修が必要な理由書」を書いてもらい、見積書・工事前の写真と一緒に着工前に市区町村へ申請するのが原則。入院中は支給されず、賃貸なら家主の承諾書が要ります。一度全額を払って後で戻る方法と、自己負担分だけ払う方法(受領委任払い)があります。
- 要介護の親がいるなら「障害者控除対象者認定書」を——手帳がなくても、65歳以上で市区町村の認定を受ければ所得税27万円・住民税26万円(特別障害者なら40万円・30万円)の控除。交付の方法は市区町村で確認を 障害者手帳を持っていなくても、65歳以上で身体の障害や認知症の状態が手帳の等級に準ずると市区町村長の認定を受ければ、所得税法・地方税法上の障害者控除が使えます(所得税法施行令の「市町村長等の認定を受けている者」)。控除額は障害者で所得税27万円・住民税26万円、特別障害者で40万円・30万円、同居特別障害者なら75万円・53万円。判定は12月31日時点。申請して交付を受ける自治体が多い一方、対象者に毎年送ってくれる自治体もあるので、交付の方法は市区町村で確認を。要介護認定と障害者控除の認定は判断基準が違うので、要介護なら必ず出るわけでも、要介護でなければ出ないわけでもありません。扶養している家族の側で控除を受けられるのが大きな点で、申告していなかった年は5年さかのぼれます。
- 親の介護をした人は、相続で報われるのか——相続人なら「寄与分」、嫁や娘婿なら「特別寄与料」。ただし特別寄与料は、相続と相続人を知ってから6か月・相続開始から1年を過ぎると家庭裁判所に申し立てられません 介護を担った人が相続で多くもらえるとは限りません。相続人が介護した場合は「寄与分」(民法904条の2)で、法定相続分に上乗せを主張できますが、認められるのは「特別の寄与」——通常の扶養や親族の助け合いを超え、財産の維持や増加に結びついた場合です。相続人ではない子の配偶者(嫁・娘婿)などは2019年にできた「特別寄与料」(民法1050条)で相続人に金銭を請求できますが、期限が厳しく、相続の開始と相続人を知った時から6か月、相続開始から1年を過ぎると家庭裁判所に申し立てできません。特別寄与料は遺贈で取得したものとみなされ、相続税がかかる場合はその税額に2割加算。額が確定して新たに申告が必要になったときは、確定を知った日の翌日から10か月以内に申告します。家庭裁判所の調停は収入印紙1,200円から。そして最も確実なのは、元気なうちの遺言です。2025年の調査では、主な介護者全体のうち同居する「子の配偶者」は4.2%でした。
- 医療費控除の対象になるもの・ならないもの——介護の施設は特養だけ2分の1、デイサービスは訪問看護などと組み合わせた月だけ。おむつ代は「おおむね6か月以上寝たきり」なら証明書で対象。通院のタクシー代とガソリン代は原則ダメ 医療費控除は「病院で払った分」だけではありません。介護保険のサービスも、施設なら特養は自己負担の2分の1・老健や介護医療院は全額、在宅なら訪問看護や通所リハビリなどの医療系は対象、デイサービスやホームヘルプは医療系と同じ月のケアプランに入っているときだけ対象になります。おむつ代はおおむね6か月以上寝たきりで医師の治療を受けている場合に「おむつ使用証明書」があれば対象(令和6年分以後は主治医意見書の写し等でも可・条件あり)。反対に、寝巻きや洗面具、本人や家族の都合だけの差額ベッド代、自家用車のガソリン代と駐車場代、公共交通機関が使えるときのタクシー代は対象外です。高額療養費や入院給付金は差し引いて計算し、生計を一にする家族の分は合算できます。申告は5年さかのぼれます。
- 入院したときのお金——高額療養費の対象外が3つあります。一般の病床なら食事は1食550円(令和8年6月から)、差額ベッドは1人室で1日平均8,625円。ただし同意書がなければ差額ベッド代は求められません 入院の窓口負担は、高額療養費で月の上限までに収まります。問題はその外側です。①食費(一般の病床なら、入院時食事療養費の標準負担額は令和8年6月から1食550円。住民税非課税なら所得区分により130〜270円、低所得者Ⅱで入院が90日を超え長期該当が認められれば220円。65歳以上で療養病床なら「入院時生活療養」となり居住費が加わる)、②差額ベッド代(特別療養環境室。全病床の20.8%・264,707床あり、1人室の1日平均は8,625円、最高385,000円)、③日用品やテレビ代。差額ベッド代には厚生労働省の通知でルールがあり、同意書で確認していない場合(室料の記載や署名がない場合を含む)、治療上の必要で入院させた場合、満床など実質的に患者の選択によらない場合は、請求してはいけません。入院前に限度額を窓口に伝える方法(マイナ保険証または限度額適用認定証)、入院中に確かめること、退院後の医療費控除まで、順番に整理しました。
- 世帯分離で介護費用は下がるか——親本人が住民税非課税なら、同居して課税されている子が住民票の世帯を分けることで、親の介護保険料・高額介護サービス費の上限・特養の食費居住費が「世帯非課税」の扱いになる。ただし夫婦の分離を認めない自治体があり、配偶者は別世帯でも判定され、国保・後期では高額療養費の合算を失う。効くもの・効かないもの・逆効果を一覧で 「世帯分離すると介護費用が安くなる」は半分本当です。親本人が住民税非課税で、同居の子が課税されている場合に、住民票の世帯を分けると、判定が「世帯」単位の制度——介護保険料の段階、高額介護サービス費の月の上限(44,400円→24,600円)、特養などの食費・居住費の負担限度額認定——で、親だけの課税状況で見てもらえます。文京区の例で介護保険料は年73,300円→50,300円、特養(多床室・要介護5)の月額は約10.9万円→約9.5万円以下。一方で、同居夫婦の世帯分離を原則認めない自治体があり、配偶者は別世帯でも判定に入り、預貯金の基準もあります。国保・後期高齢者医療では高額療養費の合算ができなくなり、国民健康保険料は世帯ごとに均等割・軽減が別計算になります。扶養控除・医療費控除・健康保険の被扶養者は住民票と関係なく「生計を一にするか」で決まるので変わりません。届出の条件(生計が別という実態)から、効くもの・効かないもの・逆効果までを根拠つきで整理しました。
- 事実婚と医療・介護のお金——分かれ目は「住民票の世帯」と「医療保険の世帯」。同じ世帯なら高額療養費・高額介護サービス費は合算できるが、介護保険料の段階と上限は相手の課税で上がる。施設の食費・居住費の軽減は、別世帯でもパートナーの課税と預貯金で判定されます 事実婚の医療・介護のお金は、婚姻届の有無ではなく、住民票の世帯と医療保険の世帯で決まります。介護の制度は住民票の世帯、高額療養費は医療保険上の世帯(会社の健康保険なら被保険者と被扶養者)が単位です。同じ世帯なら、高額療養費(同じ医療保険なら)と高額介護サービス費はふたりの自己負担を合算できます。反対に、相手が住民税を払っていると、介護保険料の段階が「世帯非課税」から外れて上がり、高額介護サービス費の上限も24,600円から44,400円に上がります。施設の食費・居住費を下げる負担限度額認定は、介護保険法施行規則が配偶者に事実婚を含めているため、別世帯でもパートナーの課税状況と預貯金(ふたりで1,500万〜2,000万円以下)が見られます。医療費控除だけは、パートナーは「親族」でないので合算できません。何が効いて何が効かないかの一覧と、世帯を同じにするかどうかの考え方を整理しました。
- 事実婚と相続——パートナーに相続権はありません。遺言で残せますが、相続税は2割加算・配偶者の税額軽減なし・生命保険の非課税枠なし。家に住み続ける権利、口座、お墓まで、「届出なし」で何が変わるかと、元気なうちにできる5つの備え 年金では「配偶者」として扱われる事実婚のパートナーも、相続では他人です。民法890条の「配偶者」は届出婚だけなので、遺言がなければ財産は相続人(子・親・きょうだい)へ行き、パートナーの取り分はゼロ。遺言で遺贈すれば残せますが、子や親には遺留分があり、受け取った財産の相続税は2割加算、配偶者の税額軽減(1億6千万円)も、小規模宅地の特例も、生命保険の非課税枠(500万円×法定相続人)も使えません。相続人が誰もいない場合だけ「特別縁故者」として家庭裁判所に分与を求める道があります。住まいは、持ち家なら配偶者居住権が使えない一方、借家なら借地借家法36条で同居者が賃借権を引き継げます。遺言(公正証書または法務局保管)、生命保険の受取人指定、死後事務委任、任意後見、名義の整理——元気なうちにしかできない5つの備えを、根拠つきで整理しました。
- 事実婚と年金——遺族年金・加給年金・扶養は「婚姻届なし」でも対象になる。法律に「事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む」と書いてあるからです。ただし申立書と証明が要り、年金分割は対象が限られ、相手に戸籍上の配偶者がいると壁があります 年金の世界では、事実婚(内縁)のパートナーは「配偶者」として扱われます。国民年金法・厚生年金保険法に「婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む」と明記されているためです。遺族厚生年金・遺族基礎年金、配偶者加給年金、振替加算、未支給年金、寡婦年金、そして第3号被保険者と健康保険の被扶養者。婚姻届がなくても届出婚と同じ条件で対象になるものを一覧にし、そのために求められる「事実婚関係及び生計同一関係に関する申立書」、第三者の証明、住民票の「未届」記載、生計維持の年収850万円の線を整理しました。効かないのは、離婚時の年金分割(第3号被保険者だった期間だけ)と、税金の配偶者控除。どちらかに戸籍上の配偶者が残っている「重婚的内縁」は、届出婚が実体を全く失っているときに限って認められます。
- 実家が空き家になったら——放っておくと固定資産税の軽減が外れ、相続登記は3年以内(怠ると10万円以下の過料)。売るなら相続から3年を経過する年の年末までに3,000万円控除、手放せない土地は国に引き取ってもらう制度も。期限の順に整理しました 全国の空き家は900万戸(2023年・空き家率13.8%)、うち賃貸・売却用でも別荘でもない「その他の空き家」が386万戸。実家が空き家になったときに動く期限を順に並べました。①相続登記は2024年4月から義務で、相続を知って3年以内(それ以前の相続も2027年3月31日まで)、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料。遺産分割が終わらないなら「相続人申告登記」で義務は果たせます。②2023年12月からは、管理が悪い「管理不全空家」も勧告を受けると固定資産税の住宅用地特例(200㎡以下は6分の1)が外れます。③被相続人が一人で住んでいた1981年5月以前の家を、相続の開始から3年を経過する日の属する年の年末までに売れば譲渡所得から最大3,000万円控除(2027年12月31日まで・相続人3人以上は2,000万円)。④売れない土地は、建物を壊し、審査手数料1万4千円と負担金(原則20万円)で国に引き取ってもらう相続土地国庫帰属制度。空き家バンク・解体補助・訳あり物件の買取まで。
- 1981年5月以前の家は「旧耐震」——能登半島地震では旧耐震の木造の19.4%が倒壊、2000年以降は0.7%。耐震診断は国と自治体で費用の3分の2、改修は定額115万円の補助と所得税・固定資産税の軽減。まず「建てた年」を確かめてください 自宅が「旧耐震」かどうかは、建築確認を受けた日が1981年(昭和56年)5月31日以前かどうかで決まります。国の推計では2023年時点で耐震性が不十分な住宅が約570万戸、戸建てでは約450万戸。2024年の能登半島地震の悉皆調査では、旧耐震の木造の倒壊・崩壊が19.4%だったのに対し、1981〜2000年は5.4%、2000年以降は0.7%。一方、自治体の補助で耐震改修した旧耐震の木造38棟に倒壊はありませんでした。国の支援(令和8年度)は、耐震診断と補強設計に国と自治体で費用の3分の2、耐震改修に定額115万円(多雪区域140万円・密集市街地175万円)。加えて所得税の特別控除(工事費の10%・最大25万円、令和10年12月まで)と固定資産税の1年間2分の1減額(令和13年3月まで)、70歳以上は無利子になる融資も。建てた年の確かめ方から、自治体の窓口に聞く順番までまとめました。
- 高齢者の防災——備蓄は「最低3日、できれば1週間」、危険な場所にいる人は「レベル3」で動く、そして「名簿を確かめる」。2026年5月から気象庁の情報名にレベルの数字がつきました。在宅避難・避難所・助けを呼ぶ備えの3つを、今日できる順に 災害への備えを、高齢者の暮らしに合わせて3つに分けました。①在宅避難の備蓄——飲料水は1人1日3リットル、食料とあわせて最低3日分・できれば1週間分(首相官邸・内閣府)、トイレは1人1日5回が目安(内閣府ガイドライン)、常備薬・お薬手帳・眼鏡・入れ歯・補聴器の電池。②避難——5段階の警戒レベルのうち「レベル3 高齢者等避難」が、危険な場所にいる高齢者や避難に時間がかかる人の出発合図。2026年5月29日からは気象庁の情報名にも「レベル3大雨警報」のようにレベルの数字がつくようになりました。避難先は指定緊急避難場所だけでなく親戚・知人宅やホテルも。③助けを呼ぶ備え——市区町村の避難行動要支援者名簿(2013年に作成が義務化・2026年4月時点で全市町村が作成済み)と個別避難計画(2021年改正で市区町村の努力義務)、受入対象者を事前に調整した福祉避難所。安否確認の171、家具の固定、火災警報器まで、今日できる順に並べました。
- 老人ホーム見学チェックリスト——見るより「聞く」が9割。お金8項目・体制4項目・医療と看取り5項目・契約4項目・暮らし6項目、あわせて27の質問を、行く前・見学中・帰ってからの順に並べました 老人ホームの見学は、建物を眺めるより、聞くべきことを聞いて書面で確かめる場です。厚生労働省・国土交通省の消費者向けガイドブックが示す4つのチェックポイント(職員の配置、資格、夜間の勤務体制、医療・介護への対応と退去の実例)を土台に、行く前に決めておく3つのこと、見学中に聞く27の質問(お金8・体制4・医療と看取り5・契約4・暮らし6)、帰ってから2施設を比べる表の作り方までを1本にしました。介護付き有料老人ホームは原則として要介護者3人に対し看護・介護職員1人以上(常勤換算)の配置基準、入居から3か月以内の契約終了なら前払金は居住費用を除き全額返還——こうした「聞く根拠」も添えています。保存して見学に持っていける形です。
- 特養と有料老人ホームの違い——入居の条件・待機・お金・最期までいられるか。特養は要介護3以上で申込者20.6万人(2025年4月)、費用は所得で決まる。有料は民間で条件も費用も施設が決める。「特養に申し込みながら、別の場所で待つ」が現実的な組み合わせです 特別養護老人ホーム(特養)と有料老人ホームは、名前は似ていても別のものです。特養は介護保険の施設で、原則要介護3以上、入居時の費用はなく、月額は国の基準と所得の段階で決まります(国のモデル試算で月4.5万〜14.7万円)。ただし2025年4月時点で要介護3以上の申込者が全国20.6万人おり、待機があります。有料老人ホームは民間の住まいで、介護付き・住宅型・健康型の3類型。入居条件も家賃も施設が決め、厚労省調査の月額平均は特定施設261,510円・住宅型118,020円。運営・入居条件・待機・入居時費用・月額・介護の受け方・医療と看取り・退去・申し込み先の9項目を1枚の表で比べ、要介護度が上がったとき、所得が少ないとき、医療が必要なときの分かれ目を整理しました。
- 退職金の相場はいくらか——国の調査では大学卒の定年退職で平均1,896万円、勤続35年以上なら2,037万円。東京都の中小企業のモデルは大学卒1,149万円。制度がない会社が30人以上の企業でも4社に1社。自分の額は「退職金規程」で分かります 退職金の相場を、出典つきの2つの公的調査で整理しました。厚生労働省の就労条件総合調査(令和5年・従業員30人以上)では、勤続20年以上の定年退職で大学・大学院卒1,896万円、高校卒1,682万円(管理・事務・技術職)、高校卒1,183万円(現業職)。勤続35年以上の大学卒は2,037万円、退職の理由が自己都合なら1,441万円。東京都の中小企業調査(令和6年・従業員10〜299人)のモデル退職金は、定年で大学卒1,149万円・高校卒974万円。退職金制度そのものがない会社が、従業員30人以上の企業でも25.1%、東京都の中小企業では34.4%あります。平均の読み方3つと、自分の額を退職金規程・人事・中退共で確かめる手順、税金と手取りの計算機まで。
- 老人ホームの費用はいくらか——特養は国のモデル試算で月4.5万〜14.7万円(高額介護サービス費の適用前・第4段階の食費居住費は契約額)、介護付き有料の介護費は要介護3〜5・1割負担なら月2.0万〜2.4万円。民間の月額は厚労省調査の平均と幅で見て、最後は書面で確かめる 老人ホームの費用で、公的な数字で示せるのは3つです。①特養・老健など介護保険施設の食費・居住費(国の基準費用額と、非課税世帯向けの負担限度額)、②介護度ごとの介護費の自己負担(1日の単価×30日)、③高額介護サービス費の上限。特養(要介護5・1割の国のモデル試算)は所得の段階で月4.5万〜10.9万円(多床室)、7.4万〜14.7万円(ユニット型個室)。介護付き有料老人ホームの介護費は要介護3で月約2.0万円、要介護5で約2.4万円。民間施設の家賃・管理費・食費に全国一律の公定価格はなく、厚労省の2024年調査では平均が介護付き約26.2万円・住宅型約11.8万円・サ高住約15.4万円と出ていますが、幅が大きいので、最後は重要事項説明書の1枚の表で自分の数字を出す。そのための表と手順です。
- 老後資金はいくら必要か——「2,000万円」の中身は月5.5万円×30年でした。2025年の平均は夫婦で月4.2万円・単身で月3万円の不足。平均ではなく、自分の数字で出す手順 「老後2,000万円」は2017年の家計調査で高齢夫婦無職世帯の不足が月約5.5万円だったことから、30年分を足した数字でした。2025年の家計調査では、65歳以上の夫婦のみ無職世帯の不足は月42,434円、単身無職世帯は29,980円。65歳の平均余命(男19.68年・女24.52年)を掛けると、夫婦で約1,000〜1,300万円、単身で約600〜900万円という目安になります。ただし平均には持ち家の人も賃貸の人も混ざっていて、自分の数字とは違います。年金の見込み額の確かめ方、手取りへの直し方、支出の出し方、介護と医療の予備費まで、自分の老後資金を4段階で出す手順をまとめました。
- 国民年金と厚生年金の違い——「1階と2階」で分かる、誰が入り・いくら払い・いくらもらうか。会社員は両方に入っています。2026年10月・2027年10月からパートの加入が段階的に広がります 国民年金は20歳から60歳までの全員が入る「1階」で、保険料は月17,920円の定額、40年納めた満額が月70,608円(令和8年度)。厚生年金は会社員・公務員が給料に応じて上乗せで入る「2階」で、保険料は給料の18.3%を会社と半分ずつ、受け取る額も給料と期間に比例します。会社員は厚生年金を通じて国民年金にも同時に入っているので、老後は1階と2階の両方を受け取ります。実際の平均は国民年金だけの人が月約5万4千円、厚生年金の人が月約15万円。障害・遺族年金での違い、2026年10月・2027年10月から段階的に広がるパートの厚生年金加入、自営業の人が2階の代わりにできる制度、よくある勘違い3つまで整理しました。
- 年金はいくらもらえるか——国の目安は基礎年金の満額が月70,608円、標準的な夫婦で月237,279円(令和8年度)。実際の平均は厚生年金で月15万円、国民年金だけなら月5万4千円。自分の額は「ねんきん定期便」の見方で分かります 年金はいくらもらえるのか。国の目安は、40年納めた老齢基礎年金の満額が月70,608円、平均的な収入で40年働いた会社員と配偶者の夫婦2人分が月237,279円(令和8年度)。実際に受け取っている人の平均は、厚生年金が月約15万円(男性約17万円・女性約11万円)、国民年金だけの人は月約5万4千円です(令和6年度末)。ただし平均は自分の額ではありません。毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」のどこを見れば自分の見込み額が分かるか、定期便が手元にないときの概算の式、額面と手取りの違い、これから増やせる余地までを1本にまとめました。
- 住宅火災で亡くなる人の4人に3人は65歳以上——火災警報器の「10年交換」、寝室に付いているかの確認、消火器の期限、自治体の給付 2024年の住宅火災の死者は1,030人(放火自殺などを除く)、うち65歳以上が779人で75.6%。死因の最多は「逃げ遅れ」で約45%です。住宅用火災警報器を付けている家は死者が半減、焼損面積は6割減という消防庁の分析がある一方、本体の寿命は10年で、義務化から年数がたち交換時期を迎えた家が多くあります。設置率84.9%でも条例どおり全部の部屋に付いている家は65.8%。寝室に付いているかの確認、点検ボタンの押し方、10年交換と連動型、たばこ・ストーブ・電気・こんろの火元別の対策、住宅用消火器の期限(5年)と処分、高齢者向けの給付制度(自治体の例)、消防署員を装う訪問販売への注意までまとめました。
- 空き巣と押し込み強盗から家を守る——侵入窃盗は2025年に4万7千件、一戸建ての手口1位は「鍵をかけていない」。5分の原則、道具の優先順位、自治体の補助 2025年の侵入窃盗は4万7,233件で前年より9.8%増え、そのうち住宅が1万7,152件。一戸建ての手口は「無締り(鍵をかけていない)」が最多で、次が「ガラス破り」です。侵入に5分以上かかると約7割が諦めるという調査をもとに、お金のかからない習慣(在宅中も施錠・現金を置かない・電話で資産を答えない)から、補助錠・防犯フィルム・センサーライト・録画機能つきインターホンという道具の優先順位、宅配や点検業者を装う押し込み強盗と「アポ電」への対応、東京都の区市町村経由の購入補助(新宿区の例)まで、警察庁・政府広報・県警の資料で整理しました。
- 帯状疱疹ワクチンが65歳から定期接種になりました——2種類の違い、対象になる年(2029年度までは5歳刻み)、費用は自治体ごと。2回打つほうは年度内に完了を 2025年4月から、65歳の人などへの帯状疱疹ワクチンが予防接種法の定期接種になりました。2029年度までは経過措置で、70・75・80・85・90・95・100歳になる年度の人も対象です。ワクチンは生ワクチン(1回)と組換えワクチン(2回)の2種類で、効果の持続と副反応、接種できる条件が違います。費用は自治体ごとに決まり、非課税世帯は免除される自治体が多くあります。厚生労働省の資料に沿って、自分がどの年度に対象か、どちらを選ぶかを医師と相談する材料、2回接種の年度内完了の注意までを整理しました。
- 親の介護が始まったら、会社を辞める前に——介護休業93日・介護休暇年5日・休業前の賃金の67%相当の給付金。2025年4月から、会社には制度を説明する義務があります 親が倒れて介護が始まったとき、働いている子が使える制度が法律で決まっています。介護休業(対象家族1人につき通算93日、3回まで分割)、介護休暇(年5日、時間単位も可)、残業免除や短時間勤務、そして雇用保険から出る介護休業給付金(休業前の賃金の67%、月の上限366,222円)。2025年4月からは、介護に直面したと会社に伝えた人に、会社が制度を個別に説明し意向を聞くことが義務になりました。介護休業は「自分で介護する期間」ではなく「体制を整える準備期間」という国の考え方も含めて、育児・介護休業法と厚生労働省・ハローワークの案内に沿って整理しました。
- 親が認知症になったら、口座はどうなるか——「凍結」の正体、元気なうちにできる代理人の届出と任意後見、そして成年後見制度は2026年の改正でどう変わるか 親が認知症と分かったとき、子がまず困るのが「親のお金が動かせない」ことです。銀行は本人の判断能力の低下を知ると、本人を守るために取引を制限します。これが俗にいう口座の凍結で、解く正攻法は成年後見制度です。ただし全国銀行協会の考え方では、医療費や介護費など本人のためであることが確かめられる支払いには、手続きの間も対応する余地があります。元気なうちなら、銀行への代理人の届出と任意後見契約で備えられます。判断能力が落ちてからの法定後見(申立て・期間・後見人は親族とは限らない・報酬)、2026年6月に成立した改正法(後見・保佐を廃止して補助に一元化、必要な範囲と期間での利用)、亡くなったあとの払戻し制度まで、法務省・裁判所・全国銀行協会の資料で整理しました。
- 電話とATMと「警察官」——2025年の特殊詐欺は被害1,423億円、被害額の約7割が「ニセ警察」。手口の型と、今日できる備え4つ 2025年の特殊詐欺は認知件数2万7,832件、被害額約1,423億円で過去最悪。うち警察官を名乗る「ニセ警察詐欺」が件数の4割・被害額の7割を占めました。SNS型の投資詐欺・ロマンス詐欺も合わせると被害は3,000億円を超えます。手口は新しく見えても、共通するのは「電話やビデオ通話で不安にさせる」「お金を動かす・カードを渡す・ATMを操作させる」の2段です。警察庁の資料で手口の型を整理し、固定電話の国際電話を無料で止める方法、留守番電話、ATMで還付金は受け取れないという事実、家族との合言葉という4つの備えと、迷ったときの相談先(#9110・188)をまとめました。
- 地震のけがの3〜5割は「家具」——寝室から始める家具の固定、突っ張り棒だけでは足りない理由、自治体の無料取付け、そして感震ブレーカー 近年の地震による負傷者の30〜50%は、家具類の転倒・落下・移動が原因です(東京都防災ホームページ)。それでも家具を固定している家は4割程度にとどまります。この記事では、東京消防庁と内閣府の資料をもとに、まず「置き方」で減らす、次に「固定」で止める、の順で整理します。効果がいちばん高いのはL型金具のネジ固定、突っ張り棒(ポール式)は単独では弱く、ストッパーや耐震マットと組み合わせるとL型金具と同等になること、テレビ・冷蔵庫・食器棚の扉・ガラスの対策、自分で取り付けられない方のための自治体の無料取付け事業(東京都江東区・新宿区の例)、そして停電が復旧したときに起きる通電火災を防ぐ感震ブレーカーの4タイプと注意点までまとめました。
- ひとり暮らしの見守り——自治体の緊急通報から民間サービスまで、5つの型と「うちはどれか」の決め方 2025年に警察が取り扱った死体のうち、自宅で亡くなった一人暮らしの人は7万6,941人、うち65歳以上が5万8,919人。そのうち死後8日以上たって見つかった人は2万2,222人(内閣府推計)でした。見守りは「亡くなったあと」の話ではなく、倒れたときに早く気づいてもらう仕組みです。自治体の緊急通報システム、民生委員や地域包括支援センターなど地域の見守り、郵便局・警備会社などの訪問・電話型、センサーや家電の機器型、見守り契約+任意後見という契約型の5つに整理し、「何時間以内に気づいてほしいか」「鍵を開けられる人は誰か」「本人が続けられるか」の3問で選ぶ手順をまとめました。
- 運転免許を返すか、続けるか——75歳からの更新で要る検査、返したあとの「運転経歴証明書」、車がなくなってからの移動手段 70歳からの免許更新には高齢者講習、75歳からは認知機能検査が加わり、一定の違反歴があると運転技能検査に合格しないと更新できません。返す・続けるの二択ではなく、安全装置つきの車に限る「サポートカー限定免許」という中間もあります。返納や失効から5年以内なら申請できる運転経歴証明書(公的な本人確認書類・自治体や協力店の特典の鍵)、そして車をやめたあとの移動手段(コミュニティバス・乗合タクシー・福祉有償運送・介護保険の通院介助・電動車いす)まで、警察庁・国土交通省の資料で整理しました。
- 庭の雑草と木の手入れ、いつまで自分でやるか——脚立に乗らない線引き、頼み先の4つ、訪問してきた業者の断り方 庭は放っておくと、隣家・自治体・税金の3方向に話が広がります。隣にはみ出した枝は2023年4月の民法改正で隣人が切れるようになり、雑草は自治体の条例で勧告の対象になり、空き家なら「管理不全空家」の勧告で固定資産税の軽減が外れます。一方で、脚立からの転落は60〜70代に集中し、庭木の手入れ中の事故が目立ちます。自分でやる範囲の線引き(脚立・刈払機・除草剤・暑さ)、シルバー人材センター・自治体の軽度生活援助・民間業者・介護保険の外側という4つの頼み先、見積もりの取り方、訪問してきた業者とのトラブルへの対処(訪問販売は作業後でも8日以内にクーリング・オフ)まで、国と自治体の資料で整理しました。
- 75歳からの医療費は1割・2割・3割のどれか——分かれ目は「課税所得28万円」と「年金収入200万円」。2割の人の月3,000円の緩和は終わりました 75歳になると後期高齢者医療制度に自動的に移り、窓口で払う割合は所得で1割・2割・3割に分かれます。2割になるのは、同じ世帯の75歳以上の中に課税所得28万円以上の人がいて、かつ年金収入とその他の所得の合計が単身200万円以上(2人以上なら320万円以上)のとき。2022年10月から続いていた「外来の負担増は月3,000円まで」の配慮措置は2025年9月30日で終わりました。判定の流れ、用語の意味、境目の考え方、割合が変わっても医療費の上限(高額療養費)はどうなるかを整理しました。
- 遺言書は、書いて終わりではありません——自筆で書く4つの決まり、法務局に3,900円で預ける制度、公正証書という選択肢 自筆の遺言書は、全文・日付・氏名を自分で書いて押印すれば有効です。ただし自宅に置いたままだと、見つからない・家庭裁判所の検認が要る・改ざんを疑われる、という問題が残ります。2020年から法務局が1件3,900円で預かる制度が始まり、検認も不要になりました。自筆証書遺言の決まり、法務局の保管制度の使い方(様式・予約・本人出頭)、公正証書遺言との違いと費用、遺留分の注意点を、民法の条文と法務省・公証人連合会の案内に沿って整理しました。
- 年金生活者支援給付金——非課税で年金が少ない人に、月5,620円を基準にした上乗せ。ただし、はがきを返さないと1円も来ません 老齢基礎年金を受け取っていて、世帯全員が住民税非課税、前年の年金収入などが約92万円以下——この3つに当てはまる人には、年金に上乗せして「年金生活者支援給付金」が支給されます。令和8年度の基準額は月5,620円(年67,440円)。ただし請求しないと始まらず、原則として請求した翌月分からしか出ません。対象の線引き、金額の出し方、はがきが届く時期、届かなかったときの動き方を整理しました。
- 要介護認定の申請から結果まで——どこに出す、誰が来る、30日。結果を待たずにサービスを使い始める道もあります 介護保険のサービスは、要介護認定を受けないと使えません。申請はどこに出すのか、代わりに出してもらえるのか、訪問調査で何を見られるのか、主治医の意見書は誰が頼むのか、結果はいつ来るのか。そして「結果を待っている間に困っている」ときにどうするか。厚生労働省の制度説明と介護保険法の条文に沿って、申請から認定後の流れまでを順番に整理しました。
- 終の住処と看取り——「最期までここで」は、どこまで叶うのか。施設の看取り体制・在宅の看取り・ホスピス型住宅と、元気なうちの「人生会議」 「最期までここで」と思って入った施設でも、看取りに対応できるかどうかは施設ごとに違います。看取りに対応する施設が整えている体制、見学で聞く5つのこと、訪問看護と訪問診療で支える在宅の看取り、がんの末期などの方向けに増えている「ホスピス型住宅」という形、そして元気なうちに繰り返し話し合う「人生会議」。終の住処を選ぶための材料を、国のガイドラインに沿って整理しました。
- 家族が亡くなったあとの手続き——期限の順に並べると、迷わない(7日・14日・3か月・4か月・10か月・3年・5年) 悲しみの中でも、手続きの期限は待ってくれません。死亡届の7日、役所関係の14日、相続放棄の3か月、準確定申告の4か月、相続税の10か月、相続登記と生命保険の3年、遺族年金の5年。公的な資料で確かめた期限を短い順に1枚の表にして、「どの順番で動けばいいか」と「元気なうちに用意しておくと楽になるもの」をまとめました。
- 年金と確定申告——申告しなくていい人・したほうが戻る人。医療費30万円の年に、税金はいくら動くか 「年金暮らしに確定申告は要らない」は半分ほんとうです。年金400万円以下なら申告は不要——でも「してはいけない」ではありません。65歳以上は令和8年分なら年金205万円未満(令和9年分は214万円未満)で所得税の天引きがない、という変更もふまえて、医療費が30万円かかった年に、月20万円の方と月15万円の方で税金がいくら動くかを計算しました。戻る人は2種類います。
- 65歳までに必ずやる手続き——年金は「請求しないと始まらない」。届く順番と、記入・請求をしないともらい漏れやすいお金4つ 年金は65歳になっても自動では振り込まれません。3か月前に届く年金請求書、出せるのは誕生日の前日から、すでに年金を受けている方に届くはがきの落とし穴。そのうえで、請求書を出すだけでは足りない「自分で記入・請求をしないともらい漏れやすいお金」4つ(加給年金・振替加算・年金生活者支援給付金・企業年金のもらい忘れ)を、届く順番に整理しました。保存用チェックリストつき。
- 施設の「月額◯万円」の中身——何が含まれ、何が別か。国が示す特養の例と、見学でもらう「1枚の表」 パンフレットの「月額15万円」と、実際に毎月払う額は同じとは限りません。家賃・管理費・食費・介護保険の自己負担・上乗せの介護費・医療費・日用品——月額という箱に何が入っていて何が別なのか、国が公表している特養の計算例を手がかりに分解します。払える月額から逆算するための、見学で必ずもらいたい「1枚の表」つき。
- 介護にいくらかかるか——「542万円」を分解すると、自己負担には上限があると分かります 「介護には500万円以上かかる」の正体は、月9万円×55か月+一時費用47万円という平均値の組み合わせです。その9万円に何が含まれ、介護保険は何割を払い、自己負担の上限(高額介護サービス費)はいくらか。令和8年8月の基準額の変更まで、公的資料の数字で順番に確かめます。
- 遺族年金には「2つの5年」があります——請求の時効と、2028年改正の「5年で終わる」はまったく別の話 「遺族年金が5年で終わる」というニュースで不安になった方へ。あれは対象がかなり限られた話で、60歳以上で配偶者を亡くした方やすでに受給中の方には関係ありません。一方で、誰にでも関係する「請求しないと出ない・さかのぼれるのは5年まで」という時効の5年があります。混同されやすい2つを順番にほどき、請求の窓口・持ち物・もらい忘れやすい未支給年金まで整理しました。
- 夫婦ふたりで施設に入る——入居条件・部屋・お金の「3つの壁」と、ひとりになったあとまで見学で確かめる5つのこと 「入るなら、ふたり一緒に」。自然な希望ですが、施設の仕組みは基本的に「1人ずつ」でできています。介護度が違うと片方しか入れない施設、同じ施設でも別々の部屋、2人分の費用の見方、そして片方が住み替え・入院・亡くなったあと。夫婦で施設を考える方向けに、見学で確かめることを整理しました。
- 夫婦の年金が、ひとり分になるとき——何が残り、何が消え、何が4分の3になるのか 夫婦のモデル年金23万7千円は、夫が亡くなると14万2千円あまりに。落差の正体は「相手の基礎年金がまるごと消える」ことです。残るもの・消えるもの・4分の3になるものを整理し、共働きだった方向けの「2つの式」まで、モデルケースで計算します。
- 聞こえの備え——補聴器と集音器はまったくの別物、という話から 「最近、聞き返しが増えた」。そのとき最初にやることは、通販で機械を買うことではなく耳鼻科の受診です。補聴器と集音器の違い、医療費控除が使える条件、自治体の助成まで、聞こえのお金と手順を整理しました。
- 実家じまい・生前整理——後悔しない順番と、「捨てる前に査定」の話 施設への住み替えや実家の片づけは、順番を間違えると後悔が残ります。①書類と貴重品 ②名義 ③思い出 ④査定 ⑤処分の5ステップと、業者トラブルを避ける鉄則(相見積もり・即決しない・訪問買取の8日ルール)をまとめました。
- 施設に入る前に、まだできること——「食事の準備がしんどい」から考える在宅の道具箱 施設を考え始めるきっかけで多いのは、実は「食事」と「家の中の危なさ」。配食・介護保険の在宅サービス・手すりの住宅改修など、施設の前に使える道具を整理しました。急いで決める前に、選択肢を知ってください。
- 事実婚のふたりの施設選び——「ご家族ですか」と聞かれる前に、整えておく3つのこと 籍を入れていないふたりが施設を選ぶとき、身元引受人・医療の同意・お金の場面で「家族の扱い」が確認事項になります。事実婚でも使える制度、使えない制度を整理し、先に整えておく3点セットをまとめました。おひとりさまにも重なる内容です。
- 老人ホームが選べない——8種類を「1枚の表」と「選ぶ順番」で整理しました 特養、老健、介護付き有料、サ高住……種類が多すぎて選べないのは当然です。8種類を公的・民間に分けて1枚の表にし、「介護度→お金→地域」の順で絞る考え方と、収入から見た現実的な候補のしぼり方をまとめました。
- 介護度が進んだら、住み替え?——「出なくてはいけない」を避けるために、見学で聞く3つの質問 せっかく入った施設なのに、介護が重くなったら退去——施設選びでいちばん不安なのは「入った後」です。8種類それぞれの「その先」の傾向と、終の住処か中継地かという考え方、見学で必ず聞きたい3つの質問をまとめました。
- 年金の繰下げには「基礎だけ」という選択肢がある——3つの受け取り方を手取りで比較 70歳まで待てば42%増。ただしそれは額面の話です。「65歳で受け取る」「全部繰り下げる」「基礎年金だけ繰り下げる」の3パターンを、モデルケースの手取りで比べました。
- 医療費の上限が令和8年8月から変わりました——上がっただけではありません 高額療養費の見直しで、月ごとの上限は数千円上がりました。ただし同時に「年間の上限」が新しくでき、多数回該当は据え置かれています。何が変わって何が変わらないのか、70歳以上の方を中心に整理します。
- 退職金2000万円・勤続38年なら税金は0円——ただし紙を1枚出さないと408万円引かれます 退職金の税金は「控除・原則半分・分離課税」の三重に守られていて、勤続38年なら2,060万円まで税金がかかりません。ただし「退職所得の受給に関する申告書」を出さないと20.42%が天引きされます。令和8年1月からのiDeCo「10年ルール」も整理します。公的調査による退職金の平均額(学歴・退職理由別)も載せました。
- 年金15万円の手取りはいくらか——差し引かれる5つの正体。ひとり暮らし・収入は年金だけ・東京都文京区のモデルで、月平均約13万6,600円(令和8年度) 年金は額面どおりには使えません。介護保険料・国民健康保険料(75歳からは後期高齢者医療保険料)・住民税、そして人によっては所得税が、年金から差し引かれたり別に納めたりします。65歳・ひとり暮らし・収入は年金だけ(額面 月15万円=年180万円)・東京都文京区・令和8年度のモデルで計算すると、介護保険料84,300円・国民健康保険料約62,100円・住民税約14,800円・所得税0円で年約161,200円、月平均に直すと約13,400円。手取りは月平均約13万6,600円(額面の約91%)です。年金からの「特別徴収」の条件、扶養親族等申告書が届く人、確定申告不要制度の落とし穴まで整理しました。
- 年金14万円の現実——手取り・生活費・男女差を数字で見る 厚生年金の平均は月およそ15万円(令和6年度末。1年前の統計では14万6千円)。ただし額面です。額面14万6千円のひとり暮らしの例で手取りにすると約13万3千円、単身の平均消費支出14万8千円には届きません。女性の平均は月11万1千円。この差がどこから来るのかと、打てる手を数字で整理します。
- 「働くと年金が減る」基準が51万円→65万円に——在職老齢年金の改正を計算例で確かめる 働きながら老齢厚生年金を受け取る人の年金が減る「在職老齢年金」。令和8年4月から基準額が月51万円から65万円に引き上げられました。対象になる3つの条件と、いくら変わるのかの計算例、確認の手順をまとめます。
- 年金は何歳から受け取るのが正解か——繰上げ・65歳・繰下げを「手取り」と「健康寿命」で考える 繰下げで84%増えるのは額面の話。手取りで見ると増額分の2〜3割は税金と保険料で消えます。繰上げの減額と注意点、繰下げの7つの落とし穴、そして「健康なうちに使えるか」という判断軸まで、選び方の考え方を整理します。
- 銀行の窓口で勧められたら、一度立ち止まる 窓口の担当者は、あなたの味方であると同時に、商品を売る立場の人でもあります。このサイトが大事にしている考え方の話。