手続き
申請すればもらえるお金や、期限のある公的な手続きのこと。
公的なお金の多くは、「申請しないと出ない」「期限を過ぎると受け取れない」仕組みです。ここでは、65歳前後の年金の手続き、家族が亡くなったあと、介護が始まったときに、いつまでに何を出すかを、届く書類の順番で整理しています。
読む順番に並べたまとめ:年金のまとめ
このテーマで最初に読む記事
- 65歳までに必ずやる手続き——年金は「請求しないと始まらない」。届く順番と、記入・請求をしないともらい漏れやすいお金4つ 年金は65歳になっても自動では振り込まれません。3か月前に届く年金請求書、出せるのは誕生日の前日から、すでに年金を受けている方に届くはがきの落とし穴。そのうえで、請求書を出すだけでは足りない「自分で記入・請求をしないともらい漏れやすいお金」4つ(加給年金・振替加算・年金生活者支援給付金・企業年金のもらい忘れ)を、届く順番に整理しました。保存用チェックリストつき。
- 年金生活者支援給付金——非課税で年金が少ない人に、月5,620円を基準にした上乗せ。ただし、はがきを返さないと1円も来ません 老齢基礎年金を受け取っていて、世帯全員が住民税非課税、前年の年金収入などが約92万円以下——この3つに当てはまる人には、年金に上乗せして「年金生活者支援給付金」が支給されます。令和8年度の基準額は月5,620円(年67,440円)。ただし請求しないと始まらず、原則として請求した翌月分からしか出ません。対象の線引き、金額の出し方、はがきが届く時期、届かなかったときの動き方を整理しました。
- 遺族年金には「2つの5年」があります——請求の時効と、2028年改正の「5年で終わる」はまったく別の話 「遺族年金が5年で終わる」というニュースで不安になった方へ。あれは対象がかなり限られた話で、60歳以上で配偶者を亡くした方やすでに受給中の方には関係ありません。一方で、誰にでも関係する「請求しないと出ない・さかのぼれるのは5年まで」という時効の5年があります。混同されやすい2つを順番にほどき、請求の窓口・持ち物・もらい忘れやすい未支給年金まで整理しました。
- 親の介護が始まったら、会社を辞める前に——介護休業93日・介護休暇年5日・休業前の賃金の67%相当の給付金。2025年4月から、会社には制度を説明する義務があります 親が倒れて介護が始まったとき、働いている子が使える制度が法律で決まっています。介護休業(対象家族1人につき通算93日、3回まで分割)、介護休暇(年5日、時間単位も可)、残業免除や短時間勤務、そして雇用保険から出る介護休業給付金(休業前の賃金の67%、月の上限366,222円)。2025年4月からは、介護に直面したと会社に伝えた人に、会社が制度を個別に説明し意向を聞くことが義務になりました。介護休業は「自分で介護する期間」ではなく「体制を整える準備期間」という国の考え方も含めて、育児・介護休業法と厚生労働省・ハローワークの案内に沿って整理しました。
計算ツール
- 住民税非課税ライン 判定医療費の上限や介護保険料を左右する「非課税の線」。年金収入から、ラインまでの距離の目安が分かります。
かんたん診断
- 医療・介護の備えチェック高額療養費・介護保険・非課税ライン。医療と介護のお金の備えで、確かめておきたい点をチェックします。
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- マイナンバーカードの更新——カードは10年、中の電子証明書は5年。通知が届いたら何をするか、期限が切れたらどうなるか。「代わりに更新します」の電話に注意 マイナンバーカードには2つの期限があります。カード本体は、作ったときに18歳以上なら発行から10回目の誕生日まで。中に入っている電子証明書は、年齢に関係なく原則5回目の誕生日まで(カード本体の期限のほうが先なら、その日まで)です。期限の2〜3か月前ごろに通知が届き、3か月前から更新でき、手数料は無料。電子証明書は窓口で、カード本体は申請してから約1か月後に窓口で受け取ります。電子証明書が切れても、期限の月の末日から3か月間はマイナ保険証で受診できます。代わりに更新すると言ってカードと暗証番号をだまし取ろうとする電話への注意もまとめました(デジタル庁・J-LIS・厚生労働省・総務省)。
- 60歳からの雇用保険——再雇用で給料が下がったら「高年齢雇用継続給付」(2025年4月から最大10%)、65歳以降に辞めたら「高年齢求職者給付金」(一時金)。年金との関係と申請 60歳以降も働く人が使える雇用保険の給付は、年齢と働き方で分かれます。60〜64歳で、給料が60歳時点の75%未満に下がったまま働き続けるなら「高年齢雇用継続基本給付金」。2025年4月1日以降に60歳になった人は、最大で給料の10%です(それより前に60歳になった人は最大15%)。ただし65歳前の老齢厚生年金を受けている人は、標準報酬月額の最大4%に相当する額が止まります(老齢基礎年金は止まりません)。65歳以上で辞めたときは「高年齢求職者給付金」で、基本手当の30日分か50日分を一時金で受け取れます。受け取れる期限は離職の翌日から1年。65歳前に失業給付の手続きをすると老齢厚生年金が止まる点もまとめました(ハローワーク・厚生労働省・日本年金機構)。
- マイナ保険証と資格確認書——期限切れの紙の保険証は2026年7月末で使えなくなりました。受診に使えるのは2つ。75歳以上の資格確認書は、2026年8月から住む都道府県で扱いが違います 紙の健康保険証は2024年12月2日に新しい発行が終わり、2025年12月1日で有効期限が切れました。期限切れの保険証でも受診できた暫定の対応も2026年7月31日で終わり、いま病院で使えるのは「マイナ保険証」か「資格確認書」の2つです。資格確認書は、マイナ保険証を持っていない人に申請なしで無料で届きます。75歳以上の人への一律の交付は2026年7月末までの暫定措置で、8月からは都道府県(後期高齢者医療広域連合)ごとに扱いが違い、東京都は85歳以上の全員と、マイナ保険証を普段使っていない84歳以下の人に交付しています。マイナ保険証の使い方、困ったときの助け、電子証明書の期限もまとめました。
- 10月の年金の振込額が8月と違う理由——住民税・介護保険料・健康保険料の天引きは、4・6・8月が「仮」の額、10・12・2月で1年分に合わせる 年金から天引きされる介護保険料・国民健康保険料(75歳からは後期高齢者医療保険料)・住民税は、4・6・8月は前年度をもとにした「仮徴収」、10・12・2月はその年度の額が決まってから残りを3回に分ける「本徴収」です。今年度の保険料や税額は6〜7月に決まるため、10月の振込で天引き額が変わり、振込額が8月と違うことがあります。年度ごとの年金額の改定は4月分からで、6月の振込で反映済みです(年度の途中で年金額が変わる場合もあります)。天引き額を決めているのは市区町村なので、中身の確認は7月ごろ届く決定通知と市区町村の窓口で。令和8年は所得税の見直しで、12月の振込で源泉徴収の精算もあります。
- 年金の「扶養親族等申告書」令和9年分——届く人が増えました。所得税がかからない人も、住民税がかかるなら提出が必要に。出さなくていい人・書き方・出し忘れたとき 扶養親族等申告書は、年金から差し引く税金の計算で、配偶者控除・扶養控除・障害者控除などを受けるための書類です。令和9年分から、所得税が源泉徴収されない人でも、住民税の「単身者の非課税限度額」以上の年金がある人は提出が必要になり、内容は市区町村の住民税の計算にも使われます。源泉徴収の対象は、65歳以上で年金が年214万円以上、65歳未満で164万円以上。日本年金機構は65歳以上で148万円以上、65歳未満で98万円以上の人に申告書を送り、提出期限は214万円以上(65歳未満164万円以上)の人が令和8年10月20日、それ未満の人が11月30日です。本人が障害者・寡婦などに当たらず、控除の対象になる配偶者や扶養親族がいない人は出す必要がなく、出さなくても基礎控除は受けられ、税率も5.105%で変わりません。前年と同じなら「変更なし」に丸をして氏名を書くだけ。期限を過ぎても提出すれば、さかのぼって再計算されます。
- 介護保険の住宅改修は20万円まで——手すり・段差・床・扉・便器の5種類に、費用の7〜9割が出ます。ただし「工事の前に申請」が原則で、先に工事をすると出ないことがあります 要支援・要介護の認定を受けた人が自宅に手すりを付けたり段差をなくしたりすると、介護保険から工事費の9割(2割・3割負担の人は8割・7割)が支給されます。上限は20万円の工事までで、1割負担なら最大18万円。対象は①手すりの取付け②段差の解消③滑り防止・移動の円滑化のための床材の変更④引き戸等への扉の取替え⑤洋式便器等への取替え、とそれに付帯する工事の6つ。20万円はひとり生涯までが原則ですが、介護の必要の程度が3段階以上重くなったとき(1人1回)と転居したときは、もう一度20万円まで使えます。手続きは、ケアマネジャーに「住宅改修が必要な理由書」を書いてもらい、見積書・工事前の写真と一緒に着工前に市区町村へ申請するのが原則。入院中は支給されず、賃貸なら家主の承諾書が要ります。一度全額を払って後で戻る方法と、自己負担分だけ払う方法(受領委任払い)があります。
- 要介護の親がいるなら「障害者控除対象者認定書」を——手帳がなくても、65歳以上で市区町村の認定を受ければ所得税27万円・住民税26万円(特別障害者なら40万円・30万円)の控除。交付の方法は市区町村で確認を 障害者手帳を持っていなくても、65歳以上で身体の障害や認知症の状態が手帳の等級に準ずると市区町村長の認定を受ければ、所得税法・地方税法上の障害者控除が使えます(所得税法施行令の「市町村長等の認定を受けている者」)。控除額は障害者で所得税27万円・住民税26万円、特別障害者で40万円・30万円、同居特別障害者なら75万円・53万円。判定は12月31日時点。申請して交付を受ける自治体が多い一方、対象者に毎年送ってくれる自治体もあるので、交付の方法は市区町村で確認を。要介護認定と障害者控除の認定は判断基準が違うので、要介護なら必ず出るわけでも、要介護でなければ出ないわけでもありません。扶養している家族の側で控除を受けられるのが大きな点で、申告していなかった年は5年さかのぼれます。
- 世帯分離で介護費用は下がるか——親本人が住民税非課税なら、同居して課税されている子が住民票の世帯を分けることで、親の介護保険料・高額介護サービス費の上限・特養の食費居住費が「世帯非課税」の扱いになる。ただし夫婦の分離を認めない自治体があり、配偶者は別世帯でも判定され、国保・後期では高額療養費の合算を失う。効くもの・効かないもの・逆効果を一覧で 「世帯分離すると介護費用が安くなる」は半分本当です。親本人が住民税非課税で、同居の子が課税されている場合に、住民票の世帯を分けると、判定が「世帯」単位の制度——介護保険料の段階、高額介護サービス費の月の上限(44,400円→24,600円)、特養などの食費・居住費の負担限度額認定——で、親だけの課税状況で見てもらえます。文京区の例で介護保険料は年73,300円→50,300円、特養(多床室・要介護5)の月額は約10.9万円→約9.5万円以下。一方で、同居夫婦の世帯分離を原則認めない自治体があり、配偶者は別世帯でも判定に入り、預貯金の基準もあります。国保・後期高齢者医療では高額療養費の合算ができなくなり、国民健康保険料は世帯ごとに均等割・軽減が別計算になります。扶養控除・医療費控除・健康保険の被扶養者は住民票と関係なく「生計を一にするか」で決まるので変わりません。届出の条件(生計が別という実態)から、効くもの・効かないもの・逆効果までを根拠つきで整理しました。