お金
年金、保険、税金、金融商品。手数料や制度で損をしないために。
年金は「請求しないと始まらず、受け取り方で手取りが変わる」お金です。ここでは、年金の手取りと天引き、何歳から受け取るか、夫婦の一方が亡くなったあと、退職金の税金、確定申告まで、自分の数字で確かめられる形でまとめています。
読む順番に並べたまとめ:年金のまとめ/退職金のまとめ/老後資金のまとめ
このテーマで最初に読む記事
- 年金15万円の手取りはいくらか——差し引かれる5つの正体。ひとり暮らし・収入は年金だけ・東京都文京区のモデルで、月平均約13万6,600円(令和8年度) 年金は額面どおりには使えません。介護保険料・国民健康保険料(75歳からは後期高齢者医療保険料)・住民税、そして人によっては所得税が、年金から差し引かれたり別に納めたりします。65歳・ひとり暮らし・収入は年金だけ(額面 月15万円=年180万円)・東京都文京区・令和8年度のモデルで計算すると、介護保険料84,300円・国民健康保険料約62,100円・住民税約14,800円・所得税0円で年約161,200円、月平均に直すと約13,400円。手取りは月平均約13万6,600円(額面の約91%)です。年金からの「特別徴収」の条件、扶養親族等申告書が届く人、確定申告不要制度の落とし穴まで整理しました。
- 年金は何歳から受け取るのが正解か——繰上げ・65歳・繰下げを「手取り」と「健康寿命」で考える 繰下げで84%増えるのは額面の話。手取りで見ると増額分の2〜3割は税金と保険料で消えます。繰上げの減額と注意点、繰下げの7つの落とし穴、そして「健康なうちに使えるか」という判断軸まで、選び方の考え方を整理します。
- 退職金2000万円・勤続38年なら税金は0円——ただし紙を1枚出さないと408万円引かれます 退職金の税金は「控除・原則半分・分離課税」の三重に守られていて、勤続38年なら2,060万円まで税金がかかりません。ただし「退職所得の受給に関する申告書」を出さないと20.42%が天引きされます。令和8年1月からのiDeCo「10年ルール」も整理します。公的調査による退職金の平均額(学歴・退職理由別)も載せました。
- 年金と確定申告——申告しなくていい人・したほうが戻る人。医療費30万円の年に、税金はいくら動くか 「年金暮らしに確定申告は要らない」は半分ほんとうです。年金400万円以下なら申告は不要——でも「してはいけない」ではありません。65歳以上は令和8年分なら年金205万円未満(令和9年分は214万円未満)で所得税の天引きがない、という変更もふまえて、医療費が30万円かかった年に、月20万円の方と月15万円の方で税金がいくら動くかを計算しました。戻る人は2種類います。
計算ツール
- 年金の手取り計算(介護保険料・健康保険料・住民税・所得税を差し引く)年金の額面を入れると、介護保険料・国民健康保険料(75歳からは後期高齢者医療保険料)・住民税・所得税を差し引いた手取りの月平均が分かります。ひとり暮らし・年金だけの収入のモデル。
- 年金の繰上げ・繰下げ 損益分岐受け取りを早める・遅らせると総額でどうなるか。そして「元気に動けるうち」に受け取れる額はどう変わるか。ふたつの物差しで比べられます。
- 退職金の手取り計算(税金シミュレーション)勤続年数と退職金額から、税金と手取りの目安をシミュレーション。勤続年数×退職金額の早見表と、「申告書を出さないと天引きされる20.42%」との差も分かります。
- 在職老齢年金 支給停止 目安計算働きながら年金を受け取ると減る?給料・賞与・年金額から、支給停止額の目安と改正(51万円→65万円)前後の差が分かります。
- 住民税非課税ライン 判定医療費の上限や介護保険料を左右する「非課税の線」。年金収入から、ラインまでの距離の目安が分かります。
かんたん診断
- 年金の受け取り方タイプ診断繰上げ・65歳・繰下げ。考え方の整理として、どの受け取り方から検討するのがよさそうかをタイプ分けします。
- 老後資金の準備度チェック(9つの質問)同じ世帯構成の平均的な支出と、あなたの年金見込みとの差は月いくら? 準備の「見える化」がどこまで進んでいるかも分かります。
ほかの記事(新しい順)
- 退職後の健康保険は3択——任意継続・国民健康保険・家族の扶養。任意継続は退職から20日以内、国保は前年の所得で決まるので1年目は高くなりがち。令和8年度の東京で比べると 会社を辞めたあとの健康保険は、①退職前の健康保険を続ける任意継続(最長2年・保険料は全額自己負担)、②国民健康保険、③家族の健康保険の被扶養者、の3つから選びます。任意継続の申し出は退職日の翌日から20日以内。協会けんぽの任意継続は、保険料の元になる標準報酬月額の上限が令和8年度は32万円で、東京の40〜64歳なら月37,440円が上限です。国保は前年の所得で決まるため、退職した翌年度までは高くなりやすい一方、解雇や雇い止めなどで離職した65歳未満の人は軽減があります(定年退職は対象外)。扶養に入れるのは年収130万円未満(60歳以上は180万円未満)などの条件を満たす人です。
- 加給年金と振替加算——年下の配偶者がいると、65歳から年423,700円の上乗せ(令和8年度)。届け出が必要、配偶者が65歳で終わり、繰下げ中は受け取れない。2028年4月からの見直しも 加給年金は、厚生年金に20年以上入っていた人が65歳になったとき、生計を維持している65歳未満の配偶者や子がいると、老齢厚生年金に上乗せされるお金です。令和8年度の額は配偶者が243,800円で、受け取る人が昭和18年4月2日以後生まれなら特別加算179,900円を合わせて年423,700円。子は1人目・2人目が各243,800円、3人目以降が各81,300円です。加算には届け出が必要で、配偶者が65歳になると終わり、その後は条件を満たせば配偶者の老齢基礎年金に振替加算(昭和36年4月2日〜昭和41年4月1日生まれは年16,335円)がつきます。昭和41年4月2日以後生まれにはつきません。配偶者に20年以上の老齢厚生年金の受給権があると、実際に受け取っていなくても止まります。老齢厚生年金の繰下げ待機中は受け取れず、繰り下げても増えません。2028年4月からは、新たに受け取る人の配偶者の加給年金が見直され、子の加算は引き上げられます。
- ねんきん定期便の見方——50歳未満の見込額は「これまでの実績」だけ、50〜59歳は「60歳まで同じ条件で加入し続けたら」。確かめる4か所と、記録の「もれ」を見つけたとき ねんきん定期便は、年金に加入している人に誕生月に日本年金機構から届く年金の記録のお知らせです(1日生まれは誕生月の前月。年金を受け取っている人は、直近1年間に加入期間がある場合)。ふだんははがきで、35歳・45歳・59歳の年は全期間の記録が入った封書です。見込額の意味は年齢で違い、50歳未満は作成時点までの加入実績で計算した額で、今後の加入によって増えます。50〜59歳は、いま加入している年金制度に60歳まで同じ条件で加入し続けたと仮定した見込額です。確かめるのは、年金加入期間(原則120月以上で受け取れる)、保険料納付額(本人負担分だけで、会社負担分は含まない)、最近の月別状況、見込額の4か所。記録に「もれ」「誤り」があると思ったら年金事務所へ。ねんきんネットでは、働き方や受け取る年齢を変えた試算ができ、厚生労働省の公的年金シミュレーターは登録なしで使えます。
- 定年前後の保険の見直し——世帯の保険料は年35.3万円、世帯主55〜59歳で40.7万円が最多。先に高額療養費・遺族年金・介護保険を数え、減らすなら解約の前に「払済」「延長」も。乗り換えは新しい保障が始まってから 生命保険文化センターの2024年度の調査では、生命保険(個人年金保険を含む)に加入している2人以上世帯の年間払込保険料は平均35.3万円で、世帯主が55〜59歳の世帯が40.7万円と最も高くなっています。定年前後は、子の独立や住宅ローンの完済などで必要な保障が変わりやすい時期です。見直しの前に、公的な保障——医療費の高額療養費、遺族年金、介護保険——を先に数えます。2025年度の調査では、直近の入院の自己負担は平均18.7万円(高額療養費を使った人は使った後の額。食事代・差額ベッド代・交通費・日用品なども含む)、入院日数は平均16.0日でした。保険を減らす方法は解約だけでなく、保険料の払込みをやめて保障を続ける払済保険・延長(定期)保険もあります。解約返戻金は通常、払い込んだ保険料の総額より少なく、解約した保険は元に戻りません。乗り換えは、年齢が上がって保険料が割高になったり、健康状態によって新たに入れなかったりすることがあるので、新しい契約の保障が始まる日や待ち期間(がん保険は一般的に90日)、保障の条件を確かめてから、古い契約の解約を判断します。
- 老後のお金は誰に相談するか——年金は年金事務所、税金は税務署、家計全体はFP。無料のFP相談は「保険の契約で手数料が入る仕組み」を知ってから使う 老後のお金の相談先は、大きく「売る立場ではない窓口」と「保険などを扱う立場の無料相談」に分かれます。自分の年金額や手続きは年金事務所、税金は国税庁のチャットボットや電話相談センター、介護は地域包括支援センター。家計全体や資産形成の一般的な相談は、J-FLEC(金融経済教育推進機構)が無料の電話相談(最大30分・予約不要)と対面・オンラインの無料体験(最大1時間・1人1回)を用意しています。J-FLEC認定アドバイザーは金融機関に所属せず商品を売らない人で、有料相談には初回の割引クーポン(相談料の8割、1時間8,000円まで)もあります。一方、保険代理店が運営する無料のFP相談は、保険会社からの契約手数料で運営されています。複数の保険会社の商品を扱う代理店には、勧める理由をわかりやすく説明することが求められています。使い分けと、相談の前に用意するものをまとめました。
- 医療費控除の対象になるもの・ならないもの——介護の施設は特養だけ2分の1、デイサービスは訪問看護などと組み合わせた月だけ。おむつ代は「おおむね6か月以上寝たきり」なら証明書で対象。通院のタクシー代とガソリン代は原則ダメ 医療費控除は「病院で払った分」だけではありません。介護保険のサービスも、施設なら特養は自己負担の2分の1・老健や介護医療院は全額、在宅なら訪問看護や通所リハビリなどの医療系は対象、デイサービスやホームヘルプは医療系と同じ月のケアプランに入っているときだけ対象になります。おむつ代はおおむね6か月以上寝たきりで医師の治療を受けている場合に「おむつ使用証明書」があれば対象(令和6年分以後は主治医意見書の写し等でも可・条件あり)。反対に、寝巻きや洗面具、本人や家族の都合だけの差額ベッド代、自家用車のガソリン代と駐車場代、公共交通機関が使えるときのタクシー代は対象外です。高額療養費や入院給付金は差し引いて計算し、生計を一にする家族の分は合算できます。申告は5年さかのぼれます。
- 事実婚と年金——遺族年金・加給年金・扶養は「婚姻届なし」でも対象になる。法律に「事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む」と書いてあるからです。ただし申立書と証明が要り、年金分割は対象が限られ、相手に戸籍上の配偶者がいると壁があります 年金の世界では、事実婚(内縁)のパートナーは「配偶者」として扱われます。国民年金法・厚生年金保険法に「婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む」と明記されているためです。遺族厚生年金・遺族基礎年金、配偶者加給年金、振替加算、未支給年金、寡婦年金、そして第3号被保険者と健康保険の被扶養者。婚姻届がなくても届出婚と同じ条件で対象になるものを一覧にし、そのために求められる「事実婚関係及び生計同一関係に関する申立書」、第三者の証明、住民票の「未届」記載、生計維持の年収850万円の線を整理しました。効かないのは、離婚時の年金分割(第3号被保険者だった期間だけ)と、税金の配偶者控除。どちらかに戸籍上の配偶者が残っている「重婚的内縁」は、届出婚が実体を全く失っているときに限って認められます。
- 退職金の相場はいくらか——国の調査では大学卒の定年退職で平均1,896万円、勤続35年以上なら2,037万円。東京都の中小企業のモデルは大学卒1,149万円。制度がない会社が30人以上の企業でも4社に1社。自分の額は「退職金規程」で分かります 退職金の相場を、出典つきの2つの公的調査で整理しました。厚生労働省の就労条件総合調査(令和5年・従業員30人以上)では、勤続20年以上の定年退職で大学・大学院卒1,896万円、高校卒1,682万円(管理・事務・技術職)、高校卒1,183万円(現業職)。勤続35年以上の大学卒は2,037万円、退職の理由が自己都合なら1,441万円。東京都の中小企業調査(令和6年・従業員10〜299人)のモデル退職金は、定年で大学卒1,149万円・高校卒974万円。退職金制度そのものがない会社が、従業員30人以上の企業でも25.1%、東京都の中小企業では34.4%あります。平均の読み方3つと、自分の額を退職金規程・人事・中退共で確かめる手順、税金と手取りの計算機まで。
- 老後資金はいくら必要か——「2,000万円」の中身は月5.5万円×30年でした。2025年の平均は夫婦で月4.2万円・単身で月3万円の不足。平均ではなく、自分の数字で出す手順 「老後2,000万円」は2017年の家計調査で高齢夫婦無職世帯の不足が月約5.5万円だったことから、30年分を足した数字でした。2025年の家計調査では、65歳以上の夫婦のみ無職世帯の不足は月42,434円、単身無職世帯は29,980円。65歳の平均余命(男19.68年・女24.52年)を掛けると、夫婦で約1,000〜1,300万円、単身で約600〜900万円という目安になります。ただし平均には持ち家の人も賃貸の人も混ざっていて、自分の数字とは違います。年金の見込み額の確かめ方、手取りへの直し方、支出の出し方、介護と医療の予備費まで、自分の老後資金を4段階で出す手順をまとめました。
- 国民年金と厚生年金の違い——「1階と2階」で分かる、誰が入り・いくら払い・いくらもらうか。会社員は両方に入っています。2026年10月・2027年10月からパートの加入が段階的に広がります 国民年金は20歳から60歳までの全員が入る「1階」で、保険料は月17,920円の定額、40年納めた満額が月70,608円(令和8年度)。厚生年金は会社員・公務員が給料に応じて上乗せで入る「2階」で、保険料は給料の18.3%を会社と半分ずつ、受け取る額も給料と期間に比例します。会社員は厚生年金を通じて国民年金にも同時に入っているので、老後は1階と2階の両方を受け取ります。実際の平均は国民年金だけの人が月約5万4千円、厚生年金の人が月約15万円。障害・遺族年金での違い、2026年10月・2027年10月から段階的に広がるパートの厚生年金加入、自営業の人が2階の代わりにできる制度、よくある勘違い3つまで整理しました。
- 年金はいくらもらえるか——国の目安は基礎年金の満額が月70,608円、標準的な夫婦で月237,279円(令和8年度)。実際の平均は厚生年金で月15万円、国民年金だけなら月5万4千円。自分の額は「ねんきん定期便」の見方で分かります 年金はいくらもらえるのか。国の目安は、40年納めた老齢基礎年金の満額が月70,608円、平均的な収入で40年働いた会社員と配偶者の夫婦2人分が月237,279円(令和8年度)。実際に受け取っている人の平均は、厚生年金が月約15万円(男性約17万円・女性約11万円)、国民年金だけの人は月約5万4千円です(令和6年度末)。ただし平均は自分の額ではありません。毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」のどこを見れば自分の見込み額が分かるか、定期便が手元にないときの概算の式、額面と手取りの違い、これから増やせる余地までを1本にまとめました。
- 夫婦の年金が、ひとり分になるとき——何が残り、何が消え、何が4分の3になるのか 夫婦のモデル年金23万7千円は、夫が亡くなると14万2千円あまりに。落差の正体は「相手の基礎年金がまるごと消える」ことです。残るもの・消えるもの・4分の3になるものを整理し、共働きだった方向けの「2つの式」まで、モデルケースで計算します。
- 年金の繰下げには「基礎だけ」という選択肢がある——3つの受け取り方を手取りで比較 70歳まで待てば42%増。ただしそれは額面の話です。「65歳で受け取る」「全部繰り下げる」「基礎年金だけ繰り下げる」の3パターンを、モデルケースの手取りで比べました。
- 年金14万円の現実——手取り・生活費・男女差を数字で見る 厚生年金の平均は月およそ15万円(令和6年度末。1年前の統計では14万6千円)。ただし額面です。額面14万6千円のひとり暮らしの例で手取りにすると約13万3千円、単身の平均消費支出14万8千円には届きません。女性の平均は月11万1千円。この差がどこから来るのかと、打てる手を数字で整理します。
- 「働くと年金が減る」基準が51万円→65万円に——在職老齢年金の改正を計算例で確かめる 働きながら老齢厚生年金を受け取る人の年金が減る「在職老齢年金」。令和8年4月から基準額が月51万円から65万円に引き上げられました。対象になる3つの条件と、いくら変わるのかの計算例、確認の手順をまとめます。
- 銀行の窓口で勧められたら、一度立ち止まる 窓口の担当者は、あなたの味方であると同時に、商品を売る立場の人でもあります。このサイトが大事にしている考え方の話。