誠一の老後メモ

知らないと損をすることを、ひとつずつ。

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老後のお金は誰に相談するか——年金は年金事務所、税金は税務署、家計全体はFP。無料のFP相談は「保険の契約で手数料が入る仕組み」を知ってから使う

年金はいくらになるのか、退職金をどうするか、保険はこのままでいいのか——老後のお金の話は、ひとりで考えていると同じところを回りがちです。誰かに相談したい。でも、誰に聞けばいいのかが分からない。

相談先は、大きく2つに分かれます。「売る立場ではない窓口」と、「保険などを扱う立場の無料相談」です。どちらが良い・悪いではありません。仕組みの違いを知って使い分けるのが、この記事の提案です。銀行の窓口で勧められたら、一度立ち止まるとあわせてどうぞ。

相談先の一覧——何を聞けて、費用は誰が払うか

相談先向いている相談費用立場
年金事務所・街角の年金相談センター自分の年金額、繰下げ、遺族年金、手続き無料公的な窓口
国税庁のチャットボット・電話相談センター、税務署確定申告、医療費控除、退職金や相続の税金無料(電話は通話料がかかる)公的な窓口
地域包括支援センター介護のサービス、要介護認定、施設無料公的な窓口
J-FLECの電話相談・無料体験家計の見直し、ライフプラン、NISA・iDeCoの仕組み無料(回数・時間に制限あり)個別の商品は提案・推奨しない
J-FLEC認定アドバイザー、有料で相談を受けるFP家計全体、ライフプラン表、資産の配分相談料がかかる(金額は相談先ごと)相談料で成り立つ
保険代理店などの無料FP相談保険の見直し、家計全体、資産形成相談者は無料保険会社からの契約手数料などで成り立つ

表の上3つは、制度の事実を確かめるところです。「自分の年金はいくらか」「この医療費は控除の対象か」は、ここで聞くのがいちばん確かです。下の3つは、家計全体をどう組み立てるかを一緒に考える相談です。

公的な窓口——制度の事実は、ここで確かめる

  • 年金——個人の年金の相談は、原則として全国どこの年金事務所でも受け付けています。街角の年金相談センターでは、年金の受け取りに関する相談や手続きができます。見込額の見方は年金はいくらもらえるかにまとめました
  • 税金——国税庁のホームページにはチャットボットがあり、土日や夜間も使えます。電話なら電話相談センターにつながります(通話料はかかります)。年金と確定申告の関係は年金と確定申告で
  • 介護——地域包括支援センターは、高齢者の暮らしと介護の総合相談の窓口です。費用の目安は介護にいくらかかるかに書きました

J-FLEC——「売らない」相談先

J-FLEC(金融経済教育推進機構)は、お金の知識を広めるために法律にもとづいてつくられた機関です。家計管理・生活設計・NISAやiDeCoなどについて、個人が相談しやすくするための仕組みを用意しています。

  • 電話相談(無料)——最大30分、予約は不要、匿名でも相談できます。平日の10時〜17時(受付は16時30分まで)
  • 無料体験(対面・オンライン)——最大1時間、事前予約制で、1人1回まで。対面の場所は東京・日本橋のJ-FLEC事務所です(オンラインはZoom)
  • 割引クーポン——J-FLEC認定アドバイザーの有料相談を初めて使う人に、相談料の8割(1時間あたり8,000円まで、3時間で合計24,000円まで)を割り引くクーポンがあります。2026年度は3,000人分の予定です

J-FLEC認定アドバイザーは、金融機関に所属せず、金融商品の販売もしていない人だけが認定されます。また、J-FLECが提供する無料の電話相談と無料体験(対面・オンライン)では、個別の商品を提案・推奨することはできないとされています。無料の相談では「どの保険にするか」「どの商品を買うか」までは決めてくれない、ということです(認定アドバイザー自身の有料相談の内容や料金は、アドバイザーごとに確認してください)。

無料のFP相談は、なぜ無料なのか

FP(ファイナンシャル・プランナー)に有料で相談する場合、料金はFPがそれぞれ独自に決めていて、1時間いくらという時間制が多いと日本FP協会は説明しています。

一方で、相談料がかからないFP相談もあります。多くは保険代理店などが運営していて、たとえば「ほけんNaviせつやくん」の運営会社は、相談料をとらない理由を保険会社からの契約手数料などで運営しているためと案内しています。つまり、相談した人が保険を契約すると、代理店に手数料が入る仕組みです。

これ自体は隠された話ではなく、よくある商売の形です。保険の販売には法律のルールもあります。2016年5月に施行された改正保険業法で、客の意向を把握して、それに沿った提案をすること、判断に必要な情報を提供することが保険の販売をする人に義務づけられました。複数の保険会社の商品を扱う代理店が特定の商品を勧めるときは、その理由をわかりやすく説明することが求められ、金融庁は、手数料の高い商品に誘導するための絞り込みをしないよう留意を求めています。

ですから、無料のFP相談を使うときは、次のように聞いてかまいません。

  • 「なぜこの商品なのですか」
  • 「ほかにどの会社の、どの商品と比べましたか」
  • 「いまの保険のままにした場合と、どう違いますか」

無料のFP相談が向いているとき・気をつけたいとき

向いているとき

  • 入っている保険が多く、何にいくら払っているか整理したい——保険料は老後の固定費のなかで見直しやすいもののひとつです
  • 年金・退職金・支出を並べた家計の表を、一緒に作ってほしい
  • 出かけるのがおっくうで、自宅で話を聞いてほしい

気をつけたいとき

  • 大きな金額の契約は、その場で決めない——退職金の運用や、保険の乗り換えは特に。持ち帰って家族と話してからで間に合います
  • 制度の数字は公的な窓口でも確かめる——自分の年金額は年金事務所、税金は税務署。医療保険を考えるときは、高額療養費という公的な上限があることも知っておくと落ち着いて判断できます(高額療養費の見直し)
  • 親が相談するときは、家族が同席する——高齢の親がひとりで話を聞いて契約まで進むより、同じ説明を家族も一緒に聞いておくほうが安心です
  • やめたくなったら、断ってよい——相談を受けたからといって、契約する義務はありません

相談の前に用意するもの

どの相談先でも、手元の数字があるほど話が具体的になります。

  1. 年金の見込額——ねんきん定期便、またはねんきんネットの画面
  2. いま入っている保険の一覧——保険証券か、毎年届く契約内容のお知らせ。月々の保険料も
  3. 1か月の生活費——ざっくりでかまいません(老後資金はいくら必要かの4段階で出せます)
  4. 退職金の見込額——分かっていれば(退職金の相場)
  5. 聞きたいことのメモ——3つまでに絞ると、時間内に答えまでたどり着きやすくなります

保険代理店の無料FP相談の例

当サイトで紹介しているのは、ほけんNaviせつやくんのFP無料相談(PR)です。公式の案内では、次のようなサービスです。

  • 運営は保険代理店(株式会社フィナンシャル・エージェンシー)。約50社の保険を扱う
  • FPが自宅やカフェなど希望の場所に来て相談する形。平日夜や土日祝日も対応
  • 相談料・出張費は無料。相談は1回60〜90分ほどで、平均3回、多くても5回程度で進む流れの例が示されている
  • 保険の見直しのほか、資産運用、ライフプラン、住宅ローン、教育資金の相談にも対応

運営会社は「無理な勧誘は一切ない」「納得できなければいつでも中断できる」と案内しています。それでも、上に書いたとおり、最終的には保険などの契約につながる仕組みの相談です。「なぜこの商品か」を聞き、その場で決めずに持ち帰る——この2つを守れば、家計の表を一緒に作ってもらう相手として使えます。

今日できること

  1. 聞きたいことを書き出して、「制度の事実」か「家計の組み立て」かに分ける
  2. 制度の事実は、年金事務所・国税庁・地域包括支援センターで確かめる
  3. 家計全体の相談は、売らない相談先(J-FLEC)か、無料のFP相談か、仕組みを知ったうえで選ぶ
  4. 相談の前に、年金の見込額・保険の一覧・1か月の生活費をそろえる

相談の前に、自分の数字をそろえる

年金の額は年金はいくらもらえるかと年金の手取り計算、必要な額は老後資金はいくら必要か、退職金は退職金の相場で。窓口で商品を勧められたときの考え方は銀行の窓口で勧められたらをどうぞ。

「こんな相談先が役に立った」という話は、質問・リクエスト箱から教えてください。

このテーマをまとめて読む:老後資金のまとめ

出典

この記事は、J-FLEC・日本FP協会・金融庁・日本年金機構・国税庁の公表資料と、事業者の公式の案内にもとづく一般的な情報です。特定の保険や金融商品をおすすめするものではありません。相談先のサービス内容・費用・条件は変わることがあるため、申し込みの前に各窓口の最新の案内をご確認ください。記事内のリンクの一部は広告(アフィリエイト)です。